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腐女子の悪役令嬢は復讐を果たせる?  作者: 一条由吏
第2章 溺れた皇太子
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8. 侍女へのご褒美

「リオーネ、そのままいただきますしちゃいなさい。」


「えっ! でも……」


「後のことは大丈夫よ。お父様に養女にしていただけるように頼んであげるね。そうすれば、先方もイヤとは言わないでしょう。……お母様のお下がりじゃご褒美にならない? 仕方ないわね。誰か違う方を……」


「いえ、頂けるのでしたら、王子様がいいです。」


 リオーネは消え入りそうな声で了承する。真っ赤になっている姿がめちゃくちゃかわいい。


「でも、私なんかを愛してくださいますでしょうか?」


 こんなにかわいいのに自分に自信がないのだろうか。


「大丈夫よ! ちゃんと手管は教えてあげるから、よく見て勉強するのよ。」


 私はメリー皇太子に対面のシートに移るように即す。メリー皇太子も広いシートに移ったことでさらに期待する目つきをしてくる。このまま、押し倒したい! そんな衝動に駆られるがまずはリオーネに手本を見せてあげないとね。


 リオーネもわかっているようでいつのまにか、ハミルトン王子の後ろに回り込んでいる。


「まず、絶対にココに手を触れないこと……。いいわね絶対だからね。」


 素直に頷くリオーネも可愛い……


「後は、私の手の動きを真似していってね。いくわよ。」


 私はリオーネによく見えるよう、メリー皇太子に腰を突き出すように要求する。


 いいわぁ。その恥じらいながらも潤んだ瞳で腰を突き出してくる姿。しかも、こちらがやりやすいように股は開いている。


 いい! とってもいいわ!! ゾクゾクものよ!!!


 短パンは捲りあげずにそっと手を差し入れる。着衣状態だからこそ出来ることがある。その程よく筋肉がついたお尻を丸みに沿って撫であげる。何度も言うが決して肝心な所は触らないことが大切なのよね。


 そこから、胸を押し付けるように後ろから掻き抱く。


「触り方にもコツがあってね。初めはゆっくりと5本の指の先の指腹で触れるか触れないかわからないくらいで……次は少しだけ強く掌全体で……いろいろ工夫してみてね。逆手で爪で撫であげるように触ってもいいわね。」


「こうですか?」


 目隠しされ感覚が敏感になっているであろうハミルトン王子は、無意識なのだろうがリオーネの手の動きに合わせて腰が動いている。それでも頑なに声は殺しているらしい。


 私が手を出してもいいのだが、それでは復讐にならない。平民の小娘であるリオーネにイイ声を出させられるからこそ屈辱的なのよね。


「そして、こうやって……こう!」


 私はハミルトン王子に予備知識を与えないように言葉に表さず、お腹にクロスするように抱きついた手を目いっぱい広げて素早くお腹からわき腹から脇の下に手を動かす。


「ヒィ……」


 メリー皇太子が抜群のイイ声をあげてくれる。


「……ィ………ン……ァン……アン…………ア……」


 ハミルトン王子が声を押し殺しきれずに声が漏れるとその声に呼応するように一気にイイ声を上げはじめる。こうなればピークなのよね。あとはどんな触り方をしても止められなくなってしまう。


 バシッ


「ヒッ!」


 こうやってお尻を叩いても声をあげてしまうのよね。


「そこで手を止める! 心の中で30数えて。これも絶対必要なことよ。自分の思いも押さえ込んで止めるのよ。わかった?」


 事前に予備知識を与えたせいか、メリー皇太子もハミルトン王子も15秒ほど我慢していたようだが、次第にイヤイヤをするように腰を動かしはじめる。


「ソコ! その腕を掴んで止めて!! 決して触らないのはもちろんのこと、決して触らせないで!!!」


 危なかった! 普段初めて攻略するときは『威嚇』を使いながらだから、決して触らせないのだけど……間に合って良かったわ。まあやられたらやられたで屈辱的なことには変わりないのだけれど……やっぱり、最後まで付き合ってもらわなきゃね。


 でも、意外と力が弱いのねハミルトン王子って……ああ、今は腰が砕けつつあるはずだから、リオーネに止められる程度の力しか出ないのかもしれないわね。


     *


「ヤン……ア……ア。オネガイします。終わらせてください……」


 とうとう、ハミルトン王子が観念したようね。


「リオーネ! あと2周追加ね!!」


 もちろん、喋れるということは余裕があるということである。もう少し屈辱感を味わってもらおうかしら……


「こっちもあと2周でいい?」


 聞くまでも無いがメリー皇太子の耳元に息を吹きかけつつ問いかける。


「ヤ……もっと……」


 まあそう言うよね。そういう風に調……教育したからね。そうね、ご褒美に5周ほど追加してあげようじゃない。


 その後、走る馬車の中でイイ声が鳴り響いていたのは言うまでもない。リオーネは焦らしも覚えたようでこちらが5周回る間にゆっくりと2周回ってくれた。


 そのとき、馬車が止まる。どうやら、荒野に到着したようだ。


「これって、どうすればいいの?」


 リオーネがハミルトン王子に向けて指を差す。


「しばらく、2人っきりにしてあげるから、頂いちゃなさい。」


 これでハミルトン王子が母に舞い戻ることはないよね。リオーネに夢中になるはずだわ。私は腰の砕けたメリー皇太子を馬車から引きずり出すと扉を閉めた。


 ハミルトン王子をリオーネに奪われた程度じゃ、母に取っては蚊に血を吸われた程度で痛くもないだろうな。どうやって罰を与えればいいのだろうか……

これで第2章が終わりです。

どうでしたか? 『屈辱的ざまぁ』のお味は。


最後の2話は難産でした。でもいつも読んでくださる皆様のおかげです。

ありがとうございます。本当にありがとうございます。


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