3/3
ねぇ、神様だと思う?
「原作者って神様だと思う?」
ふと、彼女がそう呟く。
またネットに毒されたのか、いつもどおりのしょうもない問い。
「神様なんじゃない?」
どうせ、何を言っても逆の答えしか返ってこないのだから、適当な答えを返す。
「違うよ」
相変わらずだ。
「どうして?」
彼女が話したいことを話せるようにそう問い直す。
「思うようにならないから」
「はぁ……」
「人間だからともいう」
わけのわからないことを。まあいつものことだ。
「人々は理想の神様を求めて、それと異なることを認めない。本当に神様なら好きに増やせるけれど、この神様はそうはいかない」
大抵の人間は自分が好んだものが完璧であることを望む。
それが作品であれば、それを生み出したものまで……。
「まあ、権利的には絶対的な神様だけど」
「それはそうだ。疑うところはない」
その力を振るって得をするかどうかは別の話だが。
「で?なんの話がしたいんだ?」
彼女は笑った。
いつもどおり、しょうもない雑談だ。