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Story9-5

翌日、I-701から送られてきた報告は想定外の事だった。


カチューシャ「艦船名不明!?」


I-701AI「はい。こちらのデータにはまったくインプットされていない音でした。また、航路に関しましても少し進んだ時点で突然消えてしまい、完全にわかりませんでした。」


カチューシャ「・・・わかったわ。消えた位置と音を渡して。こっちでも解析してみるわ。」


I-701AI「了解しました。解析データなどを送ります。」


そう言われて送られてきた音を聞くと違和感を覚えた。


カチューシャ「雑音がすごいわね。」


正確に言えばその船のスクリューやエンジン音が異常なまでに強いという意味であった。現代の軍用潜水艦の多くは静粛性にある程度優れているため、ほとんど聞こえない時もある。しかし、この時のだけはとんでもなく強い音だった。


カチューシャ「これだけの音となると、黎明期クラスのも考えるべきね。」


そう言って私はある場所に特殊通信を行った。


カチューシャ「あ、エリカさんですか?」


エリカ「ええ、また資材が尽きたのかしら?」


カチューシャ「いえいえ、今回はある音の解析をお願いしたいのですが。」


エリカ「音?」


カチューシャ「潜水艦の音です。雑音がすごいので黎明期クラスの物も考えないといけなくなったので・・・。」


エリカ「分かったわ。とりあえず聞かせてみて。」


カチューシャ「これがその音です。」


そう言って聞かせると予想外の答えが返ってきた。


エリカ「驚いたわね。これは商用潜水艇のブレーメンよ。」


カチューシャ「ブレーメンというと・・・第1次世界大戦で使われた潜水艇ですよね?」


エリカ「そうよ。てっきりアイスランドかイギリスの海底で眠っていると思ったのだけど。」


ブレーメン。ドイツが第1次世界大戦で使った商用潜水艇。最初の航海で行方不明になった艦でもあった。


カチューシャ「これが日本で聞こえるという事は、沈んでいなかったという事ですか?」


エリカ「いえ、むしろ引き上げられて修理されたか、鹵獲されたと考えるべきね。用件はこれだけ?」


カチューシャ「それと、あの魚雷はどうなってますか?」


エリカ「明日にでも出荷するわ。それじゃあね。」


そう言うと向こう側が通信を切った。その後、すぐにある場所に連絡をした。


カチューシャ「あ、カーナーさん?私です。はい。すぐにあれを横須賀に曳航してください。静粛性は抜群のあれを。」


連絡の後に再び電話を取ってある場所に電話をした。


カチューシャ「あ、ベルフォガーさんですか?カチューシャです。以前はありがとうございました。・・・はい。そうです。京浜東北線の209系と横須賀までの区間を貸し出してほしいのですが・・・。はい。そうです。今からです。掛け合っては・・・はい。許可取れましたか。わかりました。すぐに行きます。」


そう言って電話を切ってある場所に向かった。場所は品川駅だった。すぐに事務員室に向かうと案内をされていくとすでにベルフォガーさんが乗っていた。


カチューシャ「お久しぶりです。」


ベルフォガー「お久しぶりです。」


カチューシャ「ところで、横須賀駅までどのように行くのですか?一般車両も考えると・・・」


ベルフォガー「大丈夫ですよ。私に任せてください。関西で鍛えたテクニックを見せてあげますよ。」


カチューシャ「・・・それはどういう意味ですか?」


ベルフォガー「宝塚線のエースと対決したことがあるんですよ。結果は同着でそのあとすぐに私が飛ばされて東京に来ちゃったんですけどね。そこの仲間・・・元気だといいんですけど。」


カチューシャ「そう・・・。ところで、ルートはどう考えているの?」


ベルフォガー「ここから横浜まで使わない線路を最大速度で走ります。その後横浜で横須賀線に移って走ります。」


カチューシャ「レールは同じなのですか?」


ベルフォガー「そんなわけないじゃないですか。」


カチューシャ「じゃあどうやってするのですか?」


ベルフォガー「まあ見ていてください。」


その瞬間に電車は走り出した。そしてほんの数秒で最高時速の110km/hに到達した。


ベルフォガー「どうですかこの加速性能!VVVFインバーター制御、IGBT素子だからこそできることですよ!抵抗制御の旧式車なんかと比べ物になりませんよ!」


カチューシャ「分かったけど・・・怖い!」


ベルフォガー「何を言っているのですか!こんなに速度を出せたのは関西最速を争った時以来ですよ!このまま一気に横浜まで突っ切りますよ!」


カチューシャ「先発列車が居たらどうするの!」


ベルフォガー「決まっているじゃないですか!レールを替えればいいだけですよ!」


カチューシャ「どうやって替えるのよ!」


ベルフォガー「やり方があるんですよ!さあ!設計限度のその先へ行きますよ!」


そう言いながら電車はものすごい速度で南下を続けて行った。ちょっとだけ見たら速度計が振り切れていたのでどのくらいなのかは詳しい数字はわからなかった。

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