Story8-4
カチューシャ「リンク・・・コネクテッド。」
そう言って私は目をつむり、装置を稼働させた。目を次に開けた時は空母の甲板だった。
カチューシャ「ヘイブン。こちらカチューシャ。これよりソマリア連邦の支援に向かいます。」
ヘイブンAI「了解。これより射出を行います。現在海上ルートはI-701が魚雷攻撃を行っています。通信終わり。」
カチューシャ「さあ、行くわよ。人間なんかにはできない機動を見せてあげる。」
その言葉と共に発艦をする。と言っても重力は全く感じない。なぜなら私は実際に乗っているわけではないからだ。私が行ったのは自分の意識を戦闘機内の機械と同調して行うという方法だった。なぜ私がこの方法を取ったか。それは人間相手の機動では負けるからだ。そもそも私設部隊はすべて人間を相手にしていない。相手にしているのは神話生物たちとしている。だから、人間相手に合せる必要がないのだ。
カチューシャ「作戦地点まで残り10秒・・・到着。かなりの敵機ね。3か国の機体全部投入したのかしら?」
それこそ現代戦では見られないような量の敵機が目の前にいた。数は500以上は間違いない。
カチューシャ「・・・まあいいわ。痛みすら感じないであの世に送ってあげる。」
そう言って敵機が飛び回っている中心に向かってミサイルを放った。ミサイルの名前はIGB-1スーパーノヴァ。おそらくこれだけでほぼ全てが叩き落とされるはずだ。
カチューシャ「弾着まで5、4、3・・・弾着、今!」
その瞬間、目の前が真っ白になった。弾着からしばらく経ち、あたりが先ほどと同じになり始めた時には、もう敵機はなかった。
カチューシャ「さすがスーパーノヴァ。暴力的な力ね。」
IGB-1スーパーノヴァ。私が開発したエリア制圧用のミサイルだ。対空、対地、対艦、どんな任務にでも使える多機能型のミサイルだ。どのようにエリア制圧を行うのかというと、膨大なエネルギーをその場で発散させるというだけの簡単な方式だ。星間ガスやその他いろいろな物質を混ぜ合わせて作られるこのミサイルの攻撃半径は最大で20Km以上にもなる。大概の航空機であればこの時の衝撃波だけで落ち、車両なら横転し、艦艇なら1発で戦艦すらも轟沈する。
カチューシャ「さて、制空権は確保したわ。トーチカ?進軍を開始して。スモークかフレアを投げたら支援を行うわよ?」
その無線連絡に対してトーチカがこういってきた。
トーチカ「まだしばらくは防戦をするつもりです。連邦軍が首都制圧を確認でき次第進軍を行います。その前準備として後方に大穴を開けておいてくれませんか?」
カチューシャ「分かったわ。最後の1発を撃っておくわ。」
そう言ってミサイルを無誘導で敵の後ろに向かって撃ちこんだ。そして着弾を迎える。着弾の直後、大爆発が地上の砂を巻き上げ、地上は見えない状態になった。
カチューシャ「ヘイブンに連絡。弾薬欠乏につき帰還する。」
ヘイブンAI「了解。こちらは第2波を交戦地帯全域に送る。海軍部隊からはジブチ、エリトリアを魚雷艇で強襲、政府要人を拘束したことを確認。」
カチューシャ「早いわね。トーチカ。ジブチとエリトリアを押さえたわ。とどめを刺してあげなさい。」
トーチカ「了解しました。これより反撃を開始します。」
そう言って無線が途切れた。その後ヘイブンへと再び着艦し、弾薬を満載して第2攻撃を行うために飛び立とうとしたときにエチオピアを押さえたという情報が飛び込んできた。そのまま私は発艦を取りやめ、リンクを切って元のカプセル状の装置のある地下室に意識を戻した。
カチューシャ「あっけないわね。さて、これからが正念場ね。」
これからの事、それはいろいろとある。拘束した政府要人から今回の紛争のはじまりを知るという事や事後処理などたくさんある。ただ、1つだけ決めていることがある。
カチューシャ「政府要人は事故でも起こさせて抹殺ね。それで、領土を国民投票とかで統合させればいいか。」
元々ハーフに憲法、条約、その他の取り決めは通用しない。人間同士の取り決めは別の種族に適用されないことや、人知を超えた能力を持っていることから取り締まりもできないからだ。だからどのハーフも核やその他の大量破壊兵器を持っている。使うかどうかも個人決定になっている。かくいう私は核を持ってこそいないが、星間ガスなどを使った大量破壊兵器は持っている。しかもかなりの使用率だ。ちなみに人間の間では外交官として外交特権を建前として国内法を無視している。ペルソナ・ノン・グラータもない。
カチューシャ「相手への外交特権も無視できるけど・・・あんまり大事にはしたくないわね。さて・・・」
そう言って私は扉を開いた。扉の中にはすでに3国のトップが座っていた。




