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『クトゥルフ神話系ストーリー』 事象の境界線に立つ少女の記録  作者: S.R.Scarlet
第1章 少女が過ごしたハーフたちとの4年間
18/73

Story3-3

カチューシャ「・・・カーナーさん?ちょっと待ってください。カーナーさんがいない!」


パトリシア「あれ~?おねえちゃんが消えた?」


タマラ「ちょっと事情があって遅れているんじゃない?少し待ってみて、それでもだめなら引率の先生に言いましょう。」


しかしそれから20分してもカーナーさんは戻って来ませんでした。


ヒトミ「さすがにこれ以上は・・・。先生に報告しましょう。」


東京駅で待っている引率の先生にカーナーさんが消えたということを告げると、即座に警察に電話が行き、いなくなるまで通った場所に設置されている監視カメラで確認をしてもらいたいと警察の方からきました。


カチューシャ「カーナーさんが最後にいたのは東京駅で・・・それから丸の内の方向に歩いて・・・その途中でいなくなって・・・。」


そう告げると丸の内周辺の監視カメラの映像を警察の人は映し出しました。いくつもある監視カメラの中でカーナーさんを発見したのは東京駅の山手線へと続くホームに設置されていたものでした。


カチューシャ「・・・いた!これカーナーさんですよね。」


パトリシア「本当だ。おねえちゃんどこに行く気なんだろう。」


そのまま監視カメラの映像を追っていくと山手線に乗り、次に発見したのは日暮里駅でした。


カチューシャ「日暮里駅・・・谷中霊園?」


ヒトミ「霊園がどうかしたのですか?」


カチューシャ「・・・。」


つい口が滑ってしまいました。あの本に載っていた情報では霊園などの場所が1つの入り口だと書かれていたのでつい口が滑ってしまったのでした。なんとかごまかさないといけない私はこう言いました。


カチューシャ「カーナーさん、歴史の偉人を調べるのとかが好きでしたから。」


ヒトミ「そうですか。」


カチューシャ「・・・どうやら本当に霊園に向かっているみたいですよ。」


監視カメラが最後に映したのは谷中霊園へと続く道の1つでした。結局警察の人が探してもカーナーさんは見つかりませんでした。


ヒトミ「先生からは帰っていなさい、と言われました。一度帰りましょう。」


カチューシャ「・・・。パトリシアさん大丈夫?」


パトリシア「う、うん。大丈夫だよ?多分帰ったらいるんだよ。それで私をビックリさせようとしてるんだよきっと。」


そう言いながらも元気のないパトリシアさんを連れて家まで送って行きました。そして私も家に帰りましたが、帰っても案の定だれもいませんでした。帰りの遅い両親には慣れているつもりですが、こうしていると寂しい気分になります。やることもない私はすぐに眠りにつき、あの庭園に向かいました。


カチューシャ「・・・カチューシャさん。」


ロストヴァ「ああ、こんばんは。どうしたのかしら?」


カチューシャ「カーナーさんが・・・消えました。」


ロストヴァ「ということはやっぱりあの子は・・・。」


カチューシャ「多分そうだと思います。最後に霊園に向かっていました。だから多分あっていると思います。」


ロストヴァ「だとしたら二度と会えないわね。・・・もし彼女が・・・彼女の父親がそれを望まない限りは。」


カチューシャ「どうなのですか?戻ってくる可能性は?」


ロストヴァ「五分五分というところね。地球に放たれている数は確認できている限りで国の数だけあるわ。」


カチューシャ「パトリシアさんに・・・どう説明すれば・・・。私、このままでは壊れてしまいます。知っているのにそれを隠し続ける罪悪感できっと。」


ロストヴァ「・・・それでも知らない方が幸せよ。・・・そういえばそのパトリシアちゃんはどういう子なの?」


カチューシャ「カーナーさんの妹で・・・そういえば以前私はおねえちゃんと血が半分しかつながっていないって話していました。」


ロストヴァ「・・・だとしたら余計に伝えるわけにはいけないわね。伝えて追ってしまったら・・・彼女はきっと狂うわよ。」


カチューシャ「・・・。」


ロストヴァ「・・・でも、ドリームランドにいることは確かなはずよ。私の方で探してみるわ。・・・とりあえず飲みましょう。今日はゆっくり1つずつ処理していきましょう。ね?」


カチューシャ「・・・。」


それから数日経ちました。カーナーさんはいまでも帰って来ません。生徒会長がいなくなってから再び会長選を行うことになり、その時私は立候補をしました。立候補の理由はカーナーさんの友人として不在の間、代役を務めあげなければならない。それが理由となり、この学校に転校して3日で校内の1/3の勢力を治めたタマラさんの後押しもあって私は生徒会長になりました。その生徒会長になった日の帰りでした。生徒会長の仕事を終えるとパトリシアさんが校門で待っていました。

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