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『クトゥルフ神話系ストーリー』 事象の境界線に立つ少女の記録  作者: S.R.Scarlet
第1章 少女が過ごしたハーフたちとの4年間
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Story2-5

その声を聞いて私はこう言いました。


カチューシャ「どうすればいいのですか?逃げ道はないですよ。」


(今から言うことをよく聞いておいて。あなたの心臓のあたりに特殊な宝玉が埋め込まれているはずよ。それに触れてドリームランドに行きたいと思えば簡易的な精神交換を行うことができる。)


カチューシャ「心臓のあたりに・・・?」


(あと、右ポケットの携帯に特殊番号を入れておいたわ。それをコールすれば支援部隊と交信することもできるわ。)


そう言われて携帯を開いてみると見慣れない番号が登録されていました。


(援軍の名前はパンツァーハウビッツェ・・・呼ぶときはPzHでいいわ。遠距離から大型の槍を投げてくれるわよ。)


カチューシャ「・・・わかりました。わかりましたよ。カチューシャさん。」


そう言って私は離れたところに隠れて待っていました。予想通りにディープワンと言っていた相手が岩場に上がってきました。なぜかそこに来そうだという気がして待っていたのが正解だったのでしょう。


カチューシャ「PzH、こちらエカチェリーナ。攻撃を願います。座標は目の前の岩場です。」


PzH「Ja.Einleitung Angriff!(了解。攻撃開始!)」


そういう声とも似つかない何かを聞き取った瞬間に無数の槍のようなものが岩場に突き刺さって行きました。隠れている場所から出てみると槍のもとにはディープワンが無残な姿になって転がっていました。


カチューシャ「・・・もういないのかしら?」


そう言った瞬間、後ろに気配を感じた私は前に飛び出しながら反転しました。そこには2体のディープワンがナイフを持っていました。


カチューシャ「私では対処が・・・。」


そう言った瞬間に空が光り輝きました。その姿はまるで第2の太陽が生まれたかのようでした。そして光が収まった瞬間に近くを飛んでいたヘリコプターが回転しながら落ちて行きました。携帯を開けても真っ暗な状態で壊れてしまったようでした。


カチューシャ「PzHとの交信も・・・精神交換するしか・・・。」


残された道はそれだけでした。


カチューシャ「お願い。私を・・・。」


そう言って意識が遠くなりました。気が付くとそこはあの庭園でした。目の前にはパソコンのような物とそれにつながっているディスプレイがありました。ディスプレイにはさっきまで私が見ていた光景が広がっていました。


カチューシャ「これは・・・?」


ロストヴァ「精神交換完了。目に取り付けられているHUDをハッキングしておいたのよ。それで私は今まで光景を見ていたのよ。疑問に思わなかった?いつの間にか情報がアップデートされていないことに。」


よく考えてみるとミッドウェーで寝てから情報が現れなくなっていました。


カチューシャ「じゃあ・・・」


ロストヴァ「ここからは私の出番よ。宇宙で一番つかみどころのない私相手に何分ディープワンが戦っていられるかしらね。」


そう言って彼女はディープワンに向かって突っ込んでいきました。突っ込んでナイフを蹴り飛ばすと同時に殴りかかって岩場に埋めてしまいました。もう一体も近くの槍に背負い投げで突き刺して勝負をつけてしまいました。


カチューシャ「すごい・・・。」


ロストヴァ「そうでもないわよ?能力すらも使ってないんだから。それじゃ、もう一回精神交換を・・・問題発生。すこし待って。」


カチューシャ「・・・え?」


なぜ私がそんな声を発したか。それは目の前にヒトミさんと千葉さんがいたからでした。そして2人の声は怒りに満ちた声でした。


ヒトミ「エカチェリーナ・ロストヴァ!こんなところに隠れていたのね!もう逃げられないわ!おとなしくしなさい!」


千葉「同時にエリカ・N・メッサーシュミットの場所も言ってもらう!隊員の無念を晴らさせてもらわないと困るのよ!」


ロストヴァ「そう言っておとなしく捕まると思うのかしら?こっちにはエカチェリーナ・C・リトヴァクが人質としているのよ?ここであなたたちが引き下がるのなら返してあげるわ。」


そう言ってしばらく苦い顔をした後に2人は去って行きました。しばらくするとカチューシャさんはホテルの私の部屋に戻って目を閉じました。


ロストヴァ「どう?少しは嫌われ者の居場所が分かったと思うけど?」


カチューシャ「・・・今まで何をしてきたのですか?」


ロストヴァ「簡単な事よ。世界を引っ掻き回してきたのよ。そして、いざそれを辞めようと思っても姿が見つかればあれになるのよ。」


カチューシャ「・・・。」


ロストヴァ「あなたはどう思うかしら?私を軽蔑する?」


カチューシャ「・・・するわけないじゃないですか。」


ロストヴァ「・・・え?」


カチューシャ「するわけないですよ。それまでを反省しようとしてこうしているのですから、軽蔑なんてしませんよ。」


ロストヴァ「そう。・・・そろそろあの2人が戻ってくるはずよ。精神交換も終わっているから起きたらこう言いなさい。急に後頭部を殴られて気を失っていた。気が付くとここに横になっていた。そう言っておけば大丈夫よ。」


カチューシャ「・・・わかりました。」


ロストヴァ「今日の夜のお茶会を楽しみにしているわ。それじゃあね。」


カチューシャ「はい・・・ではまた。」


そう言って私は起きました。起き上がるとヒトミさんと千葉さんがいて、私にいろいろなことを聞き出しました。でも、私はカチューシャさんに言われた通りに行って2人の追及を辞めさせました。その後、ロビーで先生たちから航空機が飛べないことを言われ、日本に帰れたのはその5日後でした。


ちなみに途中に書かれているドイツ語は翻訳サイトで翻訳しました。合っているかどうか厳密にわかりません。

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