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『クトゥルフ神話系ストーリー』 事象の境界線に立つ少女の記録  作者: S.R.Scarlet
第1章 少女が過ごしたハーフたちとの4年間
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Story2-4

目を開けて壁にかかっている時計を見ると、短針が7の所を指していました。言い換えるのであれば午前7時。私は起きあがって部屋の外に出ました。部屋から出て格納庫の近くの休憩室まで行くと、そこにはヒトミさんと千葉さんがいました。彼女たちが言うには、もう少ししたら再び飛び立ち、空港までのルートを直進するとのことでした。その数時間後、私たちはハワイにいました。到着時間は9時10分でした。隣のホノルル空港に航空機が到着するのは10分後だとヒトミさんは言っていました。私はあらかじめたてられていた作戦通りに学校の列に並びました。列に並んだあとは簡単にいろいろと進みました。実際問題としては、急に列に現れたりすると疑問に思う人がいると思っていました。しかし、なぜか全員がそのような顔をしてこないのでした。なので、私自身は疑問に思っていましたが、うまくいくことは良いことだと思ってもいたのでそのことはすぐに考えないようにしました。ホテルについてから、再び日程を確認しました。1日目は主にオアフ島内の散策。2日目は海を使っての水泳講習。3日目はここから東にある火山を見学と自由散策するという日程でした。1日目と2日目は何も起こらない平和な日でした。しかし、3日目に事件は起こりました。事の始まりは2日目の夜でした。いつものようにドリームランドの庭園でお茶会を開いていたときに後ろからトランペットを持った黒人が近づいてエカチェリーナに何かを耳打ちして去って行きました。


ロストヴァ「今さっきアメリカ軍に潜入していた1体から連絡があったわ。どうやら明日の夜間にロシアのディープワン勢力がハワイに侵攻するみたいね。やつらは第2のインスマスを作りたいみたいよ。」


カチューシャ「・・・それは私からヒトミさんにそのことを伝えてほしいということですか?」


ロストヴァ「違うわよ。そのことを頭の片隅にとどめて行動しなさいということ。第一、そんな情報をどこから手に入れたと問い詰められるわよ?」


カチューシャ「でも・・・」


ロストヴァ「どちらにしても大丈夫だと思うわよ。カノーネンフォーゲルからはその少し前に攻撃を加えるみたいだから。アメリカ、日本、イギリスの海軍と陸軍が手を組んでの本格的な作戦を前々から立案していたみたいだし大丈夫。それに・・・万が一の事態になったら私がいるから大丈夫。」


カチューシャ「・・・わかりました。心の片隅にとどめておくことにします。」


ロストヴァ「それが賢明よ。」


カチューシャ「区切りがいいみたいですね。」


ロストヴァ「あなたも慣れてきたみたいね。じゃあまた明日ね。」


カチューシャ「はい、また明日。」


そう言ってまぶたを閉じて開けると、ホテルの一室の天井でした。集合場所のロビーに向かい、午前の内に火山を見てきました。午後はオアフ島を自由に散策して少し離れた北東側の海岸を歩いていきました。夕方になり、そろそろ帰ろうとして、来た道を戻ろうとした瞬間に上の岩場が爆発しました。運悪く、岩が落ちてきて道路が寸断されてしまいました。


ヒトミ「どういうことなの?あいつらの侵攻作戦はもう少し後だったはず・・・。」


千葉「・・・まさか、標準時違い!?」


ヒトミ「・・・!そうかもしれないわ。ロシア標準時と思っていたけど、彼らの総拠点はアメリカ西海岸の標準時だったわ。」


カチューシャ「・・・。」


私は何も言えずにいました。なぜなら、カチューシャから聞かされていていたからでした。それでいて何もできない。つらいことでした。


千葉「・・・ソナーに感あり。おおよそ数百体。」


ヒトミ「レーダー認識範囲からも敵機30を確認しました。・・・カチューシャ、下がっていて。あいつらを全滅させるわ。」


カチューシャ「・・・わかりました。」


そう言って私は少し離れた場所に隠れることにしました。するとまたあの声が聞こえてきました。


(カチューシャ?わかるかしら。大規模なディープワンの侵攻をこっちも感知したわ。)


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