Prologue
2007年4月。
私はとある東京の郊外に位置する有名私立高校に入学しました。
学校の名前は聖線高校という大学の付属校として設立された学校で、
大正時代に陸軍の、第二次世界大戦では陸軍航空隊も含めた士官学校として設立されたらしい由緒正しき軍隊の学校。でも、今はそんな校風だけを残した学校になっているただの学校です。
あ、自己紹介がまだでしたね。私の名前はエカチェリーナ・C・リトヴァク。
父も母もロシア人で、祖母はソ連軍のエースパイロットだったと聞いている普通の高校生。
じゃあロシア人なのか?と言われると、私の生まれは日本の東京であり国籍は今現在不明な状態のままです。
話せる言語もロシア語と日本語、それと英語の3つで統一性はなし。
他にある特徴と言えば・・・ロシアに毎年行く時に親戚のおじさんから教えられる護身術の1つであるシステマくらいのものです。
そのうえ、まだ武器を奪い取って使うくらいしかできない腕でおじさん曰く未熟者と言われています。
そんな私もこの学校に来て早くも1か月が過ぎたころ。
あれは…ゴールデンウィークが終わった3日後だったと覚えています。
あの時から私の日常は消え去ったのです。
これはそんな私の2007年から2011年までの4年間の話。