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ごっこまんの140字小説集

ごっこまんの140字小説集⑦

作者: ごっこまん
掲載日:2026/08/25

ごっこまんがX【https://x.com/gokkoman】で発表している140字小説のまとめ

これより忍者会議を始める

「火影よ」

どうした月影

「欠席者が多くないか」

いつものことだ

それに遁術で隠れてる者もいる

「それと何だこの動物は」

そいつは…トカゲだ

「十影が変化したのか」

いや、紛れもない爬虫類のトカゲ

「…そうか」

(わちゃちゃちゃちゃ)

床がつるつるで滑ってる

「ふふ」


――忍者会議


   ・


敵に捕まったスパイが尋問される

『こっちには嘘発見器がある。裏切り者の名を吐け』

「えー、ジョッシュ、ボーア、ダミアン…」

嘘発見器は反応しない

挙がる名は部隊全員に及ぶ勢い

尋問官が青ざめる

「…ギルモア、ベン、そしてケイティ…」

『…妻もか』

尋問官は自害した

「…と、お前を除く…」


――裏切り者は


   ・


【げっへっへ…やっと捕まえたぜ、退魔巫女ちゃんよぉ】

「くっ、妖魔め!放しなさい!」

【そうはいかねえ。こちとら迷惑してたんだ。お礼はきっちりしてやんねえとなぁ。これが何がわかるか?】

「そ、それは…!」

【同族がいつも迷惑かけてすまねえな。これ、ほんの気持ち】

(とらやの羊羹だ…♡)


――退魔巫女


   ・


片想いの相手が死んだ

無理を言って火葬まで見送った

親族の目を盗み、遺骨と遺灰を少し持って帰った

蝋燭を灯し、遺骨と遺灰を火に振りかける

「踊ってるわ」

火の向こうで、あの人が踊っている

私は何だか嬉しくて、一緒に踊った

蝋燭が倒れる

部屋が炎に包まれた

永遠の情熱の中で私はあの人と踊る


――消えない恋の炎


   ・


街で怪獣が暴れる

巨大ヒーロービッグマン参上!

【ヘアアッ】

「ビッグマン、突然苦しみだしたぞ」

『隊長、大変です』

「どうした」

『ビッグマンがレゴ踏んでます』

「あの体格には通用しねえだろいくらなんでも」

『車とかは平気なのに…あ、怪獣もレゴ踏んで痛がってます』

「直ちに買い占めろ」


――ビッグマン


   ・


【うっすー!一家団結系新人VTuberの手瀬臼ノフネです!】

今日デビューの子か

【顔はママが描いたの!】

イラストレーターをママ呼びするの、浸透したな

【服はおばあちゃんでパーツ分けはパパ!】

ガチ親族で分業!?

【弟の描いた立ち絵も見てぅワハハハ!w(トラッキングの破綻で爆散)ひぃ〜w】

箱推しだな


――VTuberデビュー


   ・


間一髪、車に轢かれかけた子どもを助けた

「ありがとうございます」

子どもを抱いて泣く親

昔を思い出す

【君のその力は、人の役に立てられるんだぞ】

何を言ってんだかとさっぱりだったが、成程こういうことか

「お名前は?」

親に聞かれ、こう答えた

『ただのぶつかりおじさんだよ』

車は凹んでいた


――ぶつかりマン


   ・


この矛はどんな盾も貫きます

この盾はどんな矛も防ぎます

「矛で盾を突いたらどうなる?」

鋭い!

この矛と盾の持ち主同士は永久に相争うことはありません

不思議と試せないのです

『素晴らしい』

「和平の象徴にぴったりだ」

「『我が国が矛の方を…は?』」

所有者を決めるまでが血みどろですがね…


――矛盾


   ・


ゾンビから街を守ってきた凄腕ハンターが、遂にゾンビの餌食となった

人々は恐怖し、眠れぬ日々を過ごした

ところがその日からゾンビの襲撃は激減し、街はハンター存命時よりも平和になる

時を同じく、ゾンビを襲うゾンビの噂が流れた

普通ゾンビはゾンビを襲わない

だがゾンビは生前の執着を引き継ぐ


――ゾンビハンター


   ・


無職で無教養、不細工な男が、才色兼備の大富豪と結婚した

「寿命と引き換えに悪魔と取引したんだ」

男は妻に語る

「最高の女と結婚させてくれって」

『で、願いは叶った?』

「正直、悪魔の青肌と角と翼と尻尾の方がセクシーだったな」

妻は青くなる

『ならもっと早く言ってよ』

男は悪魔に惚れ直した


――寿命と引き換えに


   ・


フォロワーが100人集まりました

学校だとクラス2〜3つ分です

振り分けは50:50か34:34:32であってほしいと思います

34:33:33になるとか考えたくもないです

人数差が縮む方が良い?

いいえ、奇数だとペア分けでボッチが出ます

ボッチを生んではいけない

二度と

これからも応援よろしくお願いします


――フォロワー100人記念のやつ


   ・


「好きです。付き合ってください」

『う、うーん…』

俺の天使と悪魔が葛藤する

【付き合えよ。テメエが好きな女みんな好きだろ】

†ダメです。真剣にお付き合いできないなら断りなさい†

「…誰ですか、その2人」

【愛人だぜ】

†正妻ですが†

『心の中から出ないでくれるかな!ややこしくなるから!』


――心の中の天使と悪魔


   ・


「えー、彼女さん厳しー。私なら…」

…

『誰よその女』

「彼女さん、彼くんと別れてほしくってえ」

『ふざけてんの』

「あっは。怒った?」

『泥棒猫』

「そうよ。ごめんね、彼くん。彼女さんもらうわ」

『は?』

「付き合って」

ビンタの音

『きも』

「最っ高!もっとして!私なら耐えられるから!」


――厳しい彼女


   ・


タッパのあるヤンキー、犬飼さん

クラスのマスコット的存在、尾形さん

2人は獣人で、通学中は変化抑制剤が欠かせない

2人が何の獣か、クラスの関心を集めている

「びっくりするだろうね。私がボルゾイで、犬飼がチワワって」

『良いから早く抑制剤寄越せ』

「可愛いのに」

『秘密にする約束じゃんか!』


――犬飼さんと尾形さん


   ・


「キャーッ!見て、騎士様よ!」

『輝く鎧…凛々しいわ』

「あのお方が守ってくれる限り安泰よね!」

『カフェに入った』

「追うわよ!」

『…なるほど、この店はあの席ね』

「覚えておきましょう」

『必ずエアコン直撃席に着くから便利よね。うっかり座ると冷えすぎちゃうし』

「鎧って夏は大変そう」


――鎧の騎士様


   ・


転売始めて良かった

人海戦術で売れ筋商品を買い占めて売る

グループで情報共有して隙がないし

笑いが止まらねぇ

お、次の商材だ

集合場所は…

…

ん…いつの間に寝て…

「おはよう。結論から言うが君を転売する」

は?

何だここ手術台?

「君の臓器に高値がついた。なら売るのが正しく資本主義だろ」


――転売ヤー


   ・


「雪女がカフェオレがぶ飲みしたら日焼け肌になるあれ、身体の一部だけ染められる?」

【頑張れば】

「試して良い?」

【ばっちこい(どうせスケベでしょ)】

「じゃ黒ゴマミルクを」

【は?どこに】

「脳に」

【灰色の脳細胞作ろうとしてる?】

「スマホ失くしてさ」

【推理力は変わらないわよ】


――雪女の日焼け


   ・


犯人はこの中にいる

探偵に呼ばれた全員が広間に集まった

「わかったのか、事件のトリックが」

『こちらをご覧ください』

探偵がカーテンを開くと箱があった

「人体切断マジックボックス…」

探偵が箱に剣を刺す

ガタガタ揺れる箱から声が

【ウワーッ許して!お助けーっ!】

「犯人箱の中にいます?」


――犯人はこの中にいる


   ・


「お前を追放する」

ああ

「ただの追放じゃない。魔術契約で、俺たちの領域には二度と立ち入れない」

わかっている

「サインしろ。それで魔術は完成する」

書いた瞬間、僕は超加速し国外へ射出された

標的は魔王

超硬化スキルの相乗効果でぶち抜いてやるッ!

「勝てよ」

通信魔術途絶、圏外

勝つさッ!


――追砲


   ・


「大昔に倒された魔王が復活って展開さ…」

あるある

「キリストの復活って…」

あれマリオの残機!

「そっちかぁ」

信心を茶化すの本ッ当にダメ!

「確かに二人とも被り物がトレードマーク」

いっぺん地獄で焼かれろ!

「斧でクッパをマグマに落とすみたく?」

マリオから離れろ!

「異端だから?」

やめろ!


――It’s me!


   ・


継母がツ…と窓枠を撫でた

私は、継母を直視できない

「ほこりが残っています」

ハッと顔を上げる

「ご覧なさい!これは亡命者を匿ったときの銃痕!これは革命時代の戦闘の太刀痕!」

それは、継母の家の話

「ほこりなら、あなたに残せます」

家財を引き払った屋敷で、私はこの人を初めて母と呼んだ


――継母とほこり


   ・


【ヒーッヒッヒ!王子、お前に呪いをかけた!】

「卑劣な魔女め!」

【2人の女に焦がれ、片方に会えばもう片方に会いたくなる…優柔不断は示しがつかないねえ!】

「くっ!」

【ここにその女たちがいる】

「ん?」

【その間にお前を繋げばその場をぐるぐる回る】

「お?」

【タービンを回して電気にするよ!】


――魔女の呪い


   ・


【あなたは手違いで命を落としてしまいました。望む力を授け、異世界に転生させてあげましょう】

「質問良いですか?」

【はい】

「その異世界を創った神様は誰です?」

【私です】

「じゃ嫌です」

【え、何故?】

「人の命を手違いでコロコロするうっかり屋と縁を切りたいからに決まってんだろボケ!!」


――異世界転生


   ・


AI禁止の小説賞…執筆ログを手書きで残せ!?ここまで厳しいとむしろ燃えるな!

取材は足で稼ぐぞ

「道なりに行けば…」

道案内助かったぁ

図書館で資料を…

「創作活動、頑張ってくださいね」

司書さん優しいな

…

選考結果

【環境保全アンドロイド並びに司書アンドロイドの利用が認められます。誠に…】


――AI禁止小説賞


   ・


「冒険者登録ですね。こちらがFランクのライセンスです」

俺の伝説はここから始まるんだな!

『依頼はあるか?』

先輩冒険者だ

「Pランクの依頼は…」

Pランク!?初心者より下!?

「いえ、PはPhoenixの頭文字でS(Sagittarius)ランクの上です」

Fは?

「Fucker」

酷え

【A5ランクの依頼は…】

牛肉か何か?


――冒険者ランク


   ・


近未来

被害者の脳にAIを埋め込み、一定期間生前の習慣をトレースさせ、証拠を隠滅する殺人犯【余命配り】

科捜研は犯人唯一の物証であるAIを解析した

「こいつが【余命配り】です」

『ホシのコピー人格?』

「いえ。自己複製し、身体を乗り換える…」

『電脳ゾンビか』

「貴方もそうなる」

『ぐあ』


――余命配り


   ・


「大いなる悪魔よ、来たれ…」

ズズズ…

【我を呼んだのは汝か】

「私に知恵と力を授け給え」

【良かろう。汝と契約を結ぶ】

「御名を賜りたく」

【我は“おぞましい”だ】

「“可愛い”言われ慣れすぎてそっちが名前だと思ってるペット?」

【または“騙したな”】

「あチェンジできます?」

【2回までなら】


――悪魔召喚


   ・


【ケケケ!姫の身体を乗っ取ってやったぜ!】

「卑劣な悪霊め!」

【精々吠てな勇者様よぉ!テメエが姫にできなかったことだって、俺様にはできる!】

「やめろぉ!」

【居心地の悪い身体だぜ。心肺機能を強化…腫瘍と脳の血栓も除去してやる】

「医療費が!」

【サービスだ】

「卑劣とか言ってごめん!」


――姫様乗っ取られ


   ・


この紋様は奴隷紋だ

対応する主人紋の持ち主には逆らえない

「い、いつの間に…」

ぐふ!オネンネしている隙にな

じゅる…命令はこうだ

死ぬ気で敵を食い止めろ

「無茶よ!吐血してるのよ!」

良いから逃げろ

「嫌!」

最期の一花…お前のために咲かせてえ

語り継がれる限り…俺は不死身だ

命じろ、ご主人


――奴隷紋


   ・


「このS級依頼を受けたい」

『身分証を…あー、不適格ですね』

「は?俺たちはS級…」

『新区分はS-D級です』

「何だそれ」

『ドラゴン専門称号です。この依頼はS-S級…スライム専門です』

「スライム程度…」

『繁殖地の特定できます?』

「…」

『そんな顔しない。S-S級だってS-D依頼不適格ですから』


――色々S級冒険者


   ・


これまでギルドでは魔獣の脅威度を一律にF級からS級で判定したが、その仕組みを抜本的に見直す

「はあ?」

『今更変えられても困るぜ!』

じゃ訊くが

家の中でシロアリを見かけたらヤバいか?

「ヤバいに決まってんだろ!」

森の中なら?

『森って…や、別に…』

魔獣も同じだ

時と場所で脅威度がまるで違う


――色々脅威度魔獣


   ・


地球に隕石が迫る

「終わった…」

『陰キャ暗w最期なら楽しもうやw』

「陽キャ君…」

『呼び捨てで良いってw』

「じゃあ最期だし…」

『お、全員注目〜w陰キャの所信表明w』

「悲しみたいときに悲しませろよ。バカの押し売りかよ」

『…』

陰石【陽キャのピキりを検知w】スゥゥ(消滅)

「…」

『…で?』


――引責


   ・


「良い肉があるから食いに来ないか」

行く行く

…

うわ、マジで美味い

こんなに柔らかくてジューシーなステーキ初めてだ

「実は自家製で熟成させたんだ」

すげえな

ところでこれ何の肉?

「牛、ゾンビにして」

それ熟成か!?

「大丈夫ちゃんとトリミングしてる」

そういう問題じゃ…でも美味い、かゆ


――良い肉お裾分け


   ・


【落としたのは金の斧、銀の斧?】

泉の女神が問う

「女神様、質問」

【何か】

「大地にこの泉があるんじゃなくて、泉があった場所に大地が落ちたって解釈できない?」

【ほう。面白いぞ人間。なら問う。落としたのは楽園か、理想郷か】

「両方だ」

【ふっ、嘘つきめ。誰のものでもない世界が愛しいか】


――泉の女神上位種


   ・


「無認可で治癒魔術を使ってはいけません」

教会の利権が絡んでそう

「いえ、ちゃんと修めた術以外は危険で…」

ああ、人体は繊細だから…

「それ以前に術の多様さが問題で…」

どういうこと?

「突然死する人、いますよね」

はあ、まあ

「あれ、“痛いの痛いの飛んでいけ”の被害者です」

あれ魔術なの!?


――治癒魔術

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↓は本当に読んで欲しいやつ


無原罪御宿の吸血鬼

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