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残像硝子

作者:お試し丸
椎名瑠璃(17)。彼女が見てしまうのは、人の「残像」――言葉にならなかった最後の感情が、硝子に薄く焼き付いた像だった。窓ガラス、スーツケースの鏡、古い写真のベルベット。そこに触れた者の過去の一瞬が、瑠璃には映る。美しくて鋭い残像は、時に癒しを、時に毒を落とす。

ある夏、町で少女が行方不明になる。瑠璃は硝子に残された“声”を追ううちに、消えた少女と自分のあいだに見えない糸を見つける。やがて彼女は気づく――残像は単なる過去ではなく、選ばれた者にしか見えない手紙のようなものだと。受け取ってしまったことで、瑠璃の世界は静かに崩れ、そして――繋ぎ直さなければならない誰かの「現在」へと臨界する。

儚さと病みを帯びた青春譚。硝子のように透明で、でも鋭い痛みを抱えた少女が、他人の壊れゆく瞬間と向き合いながら、自分の名前を取り戻す物語。
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