トランキライザー莉理香 最初の事件ー亜空間の檻ー
この世界には、もうひとつの「ここ」がある。
中学一年生の類巣茉莉香は、どこにでもいる普通の少女──に見えた。
だが、彼女の内側には“別の人格”が潜んでいた。名をトランキライザー莉理香。推理の天才にして、彼女自身の記憶が生み出した“冷酷な盾”だ。
林間学校で訪れた山奥の旧研究施設。
その夜、生徒のひとりが「首から下を捻じ切られた」異常な状態で密室の中から発見される。
鍵は閉まっていた。窓も破られていない。誰も出入りした形跡はない。
だが、それはただの密室ではなかった。
“空間”と“亜空間”がわずかに重なり、ねじれていた──。
時を同じくして、茉莉香の中で莉理香が目を覚ます。
次々と起こる異常な死。
ねじれる部屋、消える廊下、時間のズレ。
犯人は誰か? そもそも“どこで”殺されたのか? この空間は、本当に現実なのか?
答えを知るには、もう一人の自分と向き合わねばならない。
自分は何者で、世界はどこまでが“ここ”なのか。
理性と狂気が交錯する、オカルト×本格×多重人格ミステリ──
《トランキライザー莉理香》、覚醒。
中学一年生の類巣茉莉香は、どこにでもいる普通の少女──に見えた。
だが、彼女の内側には“別の人格”が潜んでいた。名をトランキライザー莉理香。推理の天才にして、彼女自身の記憶が生み出した“冷酷な盾”だ。
林間学校で訪れた山奥の旧研究施設。
その夜、生徒のひとりが「首から下を捻じ切られた」異常な状態で密室の中から発見される。
鍵は閉まっていた。窓も破られていない。誰も出入りした形跡はない。
だが、それはただの密室ではなかった。
“空間”と“亜空間”がわずかに重なり、ねじれていた──。
時を同じくして、茉莉香の中で莉理香が目を覚ます。
次々と起こる異常な死。
ねじれる部屋、消える廊下、時間のズレ。
犯人は誰か? そもそも“どこで”殺されたのか? この空間は、本当に現実なのか?
答えを知るには、もう一人の自分と向き合わねばならない。
自分は何者で、世界はどこまでが“ここ”なのか。
理性と狂気が交錯する、オカルト×本格×多重人格ミステリ──
《トランキライザー莉理香》、覚醒。