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幸せに願いを叶えたキミたち
✝︎ ✝︎ ✝︎
「はー。お前が長寿とは。流石だわ」
かつて共に戦っていた幼馴染はつい先日老衰した、ヨボヨボなババアになって。
「みんなあの世に逝ったなぁ。また俺一人じゃん、ウケる」
1人の男が俺の隣に並ぶ。
「紅葉クレハは幸せに死んだ。君の親友だった子も、妹のように可愛いがっていたあの子も……けどなぁ。ワシともう1人まだ生きとるで?勝手に殺すなんていけずやわぁ」
殺されない限り、永遠に生きる俺達。
人間を辞めるんじゃなかったって今更後悔しているがもうあの時の約束は取り消せない。
「そうだったな“女王”。んで、これから俺はこき使われて感情が消えるまで働かされるってワケ?」
魔法少女アリスを管理し、守る役目を持つ住民の俺。
「そんな残忍なことはせんよ、帽子屋くんには新しいアリス達を導いて行く仕事を任せるで」
新しい嫌な物語が始まる。