第一章−4
そう思っていると、「「かわいい〜!!」」「可愛らしいな」など同時に聞こえてきた。突然言われたから、ビックリしたが、内心よかった〜!とほっと胸を撫で下ろした。
「あなた、オリビアのときも同じこと言ってたじゃない。違う表現はないの?」
「そういう君だってそうじゃないか」とお父さん(?)とお母さん(?)が言い合っているのを見て、お姉ちゃん(?)があははと笑っている。
この賑やかな光景を見て、ああこの賑やかな人達と家族になるんだと、ちょっと安心した。
ー ー ー ー ー ー ー ー
あのあと、私は安心して眠りに落ちてしまったらしい。
起きたときには、朝だった。
つまらないのでゆりかごを出て、部屋の中を散策しようとしたが、生まれて間もないのではいはいすらすることが出来ない。仕方がない、散策は諦めるしかない。
天井を見ると、豪華な装飾が施されている。
そういえばと思って、声を出してみる。
「あう、あう、ああっ!」予想通り、まともに喋れない。
はあ、とため息をつく。
暇すぎる。何をして、時間を潰そう。
玩具とか、おしゃぶりとか?
しかも今ないし、何より退屈すぎる!!
そう思っていたら、ポトッと何かが落ちてきた。