表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
竜の階  作者: ムルコラカ
第二章 王都への旅路
98/266

閑話休題 登場人物紹介

これまでに登場した主要な登場人物のまとめです。

女性キャラ少ないな~……。

・高千穂 ナオル


主人公。男性。4月4日生まれの満16歳。武器は魔法の短剣、《ウィリィロン》。

今年から高校へ進学が決まるが、入学式に向かう途中で突如白い靄に包まれ、異世界へと転移する羽目になった“渡り人”。

元の世界へ帰る方法を探す為、ダナン王国の王都を目指す。

友達思いの礼儀正しい性格で、目上の人には基本的に敬語で話す。一方で短気なところがあり、右も左も分からない異世界へ飛ばされたストレスや男性らしからぬ自分の容姿にコンプレックスを抱いている事もあって、友達に危害を加えられたり自分の容姿を誂われたりするとキレる。

戦いや暴力を嫌い、敵対している相手とも話し合いで解決しようとするが、相手を丸め込む為なら平気で嘘を吐いたり二枚舌を使ったりもする上、要所要所で上から目線の物言いをする事も多い。その為ローリスからは快く思われていない。

強大な魔力を有しており、魔法陣もしくは魔法印(印契)を介す事により非常に強力な魔法を行使出来る。しかし、反動もそれ相応に大きく、自身が傷付く恐れがある為おいそれとは使えない。

母親は既に亡く、父親からは何故か避けられており、親の愛情というものを感じられない少年時代を送ってきた。

一方で、兄のナギや幼馴染のナミからは可愛がられており、ナオルの方もこの二人を慕って心の拠り所としていたが、本編開始の二年前に両名とも失踪してしまっている。

残された家族は父だけであり、高校生になったのを契機に心機一転して父親との関係を修復しようと決意する。それ故、元の世界に帰りたいという願望は強い。

サーシャの死後、弟分のコバを引き取る。それは同時に、彼の本来の目的を鑑みて大いなる矛盾を抱え込む事にもなったのだが、本人はまだ気付いていない。








・メルエット・シェアード・イーグルアイズ


ヒロイン。女性。満16歳。武器はレイピア。(オークに捕縛された際に没収される。)

ダナン王国のマグ・トレド領主、コンラッド・シェアード・イーグルアイズの娘として生を受ける。

貴族の嗜みとして高度な教育を受けて育ってきたが、実践経験は皆無に等しく、本人もそれを自覚している。反面観察力はある上に機転も利き、敵将の存在や相手陣営の隙、更には敵地からの脱出に利用できる道具等の存在に気付く場面も多い。

凶悪なる竜、《棕櫚の翼》の襲撃を国王へ言上する為、父の名代として王都へ上る事となる。

性格は真面目で気位が高く、部下思い。たとえ窮地に陥っても自分だけ逃げるのを良しとしない。

ナオルとは当初反目しあっていたが、幾度となくお互い協力して危機を乗り越えていく内に、次第に信頼感が芽生え始めている。コバも同様。

マルヴァスとは兄妹のように親しい間柄。ただし、遅めの反抗期を迎えた時期もあってか最近では反発心も抱いている模様。

竜に挑んだローリスを密かに尊敬し、期待をかけている。

王都行きの役目は彼女自らが買って出たものであり、貫徹しようとする意志は固い。

モントリオーネの陰謀に巻き込まれた結果、旅の一行は5人にまで減ってしまい、自分の無力さに苛まれる。それでも、ナオルの励ましもあって立ち直り、これ以上誰も死なせずに使命を果たそうと決意を新たにする。

紅色の艷やかな髪を持つ美人であり、また秘かに巨乳である。









・マルヴァス・クライン


異世界へと渡ったナオルが最初に出会った人物。男性。年齢は26歳。武器は弓矢と長剣。

グリム・ハウンドに襲われていたナオルを救い、彼に“渡り人”の存在を教え王都行きを勧めた張本人。

ナオルからは非常に頼りにされており、彼が扱う《ウィリィロン》も、元はと言えばマルヴァスが護身用に持たせたものである。

過去に起きた帝国との大戦に参加しており、戦闘経験は豊富。流れるような剣技と抜群の身のこなし、そして正確無比な射撃能力(ただしグリム・ハウンドとの戦いでは一度外した)で相手を圧倒する、遠近両面で隙が無い一行の主要アタッカー。

元々は貴族の出身であり、王都で何不自由無い暮らしを送っていたが、戦後の論功行賞で自身に授与された爵位と騎士の位階を辞退した事で、『国王の威信を傷付け、家名に泥を塗った』と父親の怒りを買い、勘当された。それ故、母方の姓を名乗っている。

その後はクートゥリアという街に腰を落ち着けながら気ままな一人旅を続けている。イーグルアイズ親娘とは、戦時中のマグ・トレド防衛戦で共に戦ってからの仲。

メルエットの王都行きにナオル共々参加する。

気さくで親しみやすい性格だが、他者をからかうのを好む一面もあり、ローリスがよく標的になっている。また、これまでの自身の経験からか時折非情に見える判断を下す事もある。ナオルを助けたのもただの親切心からではなく、何か思惑があるようだが……?









・ローリス


マグ・トレドの街で燻りながらその日暮らしを続けていた男。年齢は27歳。

コバ、サーシャと諍いを起こしている時にナオルと出会う。その時に敗北を喫した屈辱から彼を逆恨みし、その生命を付け狙う。

《棕櫚の翼》の襲撃時には、燃え盛る街中で単身竜に挑み、善戦するが結局は敵わなかった。しかしながらその健闘を領主イーグルアイズに讃えられ、騎士として取り立てられる。(この時、同時に大槌の《トレング》を下賜される。)以後、彼に心服し、自身を褒めてくれたメルエットにも忠誠心を感じている。

過去の大戦では民間からの義勇兵として参戦。尋常ならざる膂力に物を言わせた力任せの戦い方で、賤民ながらも数多くの武功を立てた。自称『鉄火のローリス』。大槌を自在に操り、近・中距離での戦闘を得手とする猛者。一方で武技は荒削りであり、百戦錬磨の相手には攻撃を見切られやすいという欠点も存在する。

農民の子として生まれたが、農作業を嫌い、騎士に憧れる。両親は良き理解者となって彼の夢を応援してくれたが、戦争後に無理が祟って病没する。帰る場所を失い、自身の功績が正当な評価を得られずにいた事も重なって荒んだ生活を送っていたが、ナオルと出会った事で彼の運命にも転機が訪れる。

これまでの経緯から、ナオルやコバに対しては非常に複雑な感情を抱いており、今でもお互い和解には至っていない。しかし一方で、仲間として気にかけている節も見受けられる。









・コバ


奴隷のゴブリン。男性。年齢は14歳。

グラスというマグ・トレドの武将に仕えていたが、グラスの死後はジェイデン司祭の手を経てシラ・サーシャ親子に引き取られる。

主人思いだが卑屈な性格であり、王国の法で保護されないゴブリンという身の上もあって人間社会で暮らす上で奴隷以外の生き方を知らない。それ故、主人の命令に強く依存し、自由になる事を酷く怖れている。

多くの人間がゴブリンを忌み嫌う中、新たな主人となったシラとサーシャからは真っ当な愛情を注がれ、家族として扱われる。その甲斐もあってか、ただの指示待ち人間ならぬ指示待ちゴブリンという訳でもなく、自らの頭で考え、主人の為に行動する事も出来る。しかし、本質的に奴隷という身分にしがみつく性根は変わっていない。

サーシャの死後、彼女の望み通りナオルに仕える事となる。以後はそれまでと同様、甲斐甲斐しくナオルに尽くしながらも彼に依存するようになる。

夜目が利き、つぶての腕前にも多少の自負を持っており、ナオルが危機に陥った際には身を挺して救う事を厭わないが、死の淵に落ちかけたナオルを見て取り乱した事もある。非常に不安定な精神の持ち主。

ちなみに、《竜始教》においてゴブリンは『原初の民』と呼ばれており、他の種族に先駆けて最初に地上に現れ、これを栄えさせたと言われている。









・サーシャ


マグ・トレド在住の少女。年齢は17歳。母親のシラと共に宿屋を営んでいる。

明け透けで押しの強い、それでいて嫌味の無い性格でマルヴァスからは可愛がられており、ナオルともすぐに打ち解ける。また、奴隷のコバを弟のように想っており、彼の前途を日頃から案じている。

常に明るく振る舞い、異世界へ呼び込まれたナオルの心を癒やすが、かつてのマグ・トレド防衛戦で父親を喪っており、その心の底には言い知れない闇を抱えてもいた。

《棕櫚の翼》によるマグ・トレド襲撃の際、ナオルと共にコバとローリスを救うが、自身は生還まであと一歩というところでナオルを庇って炎に呑み込まれ、瀕死の重傷を負う。

その後、死の床から最期の願いとしてナオルにコバを託し、引き受けた彼に感謝しつつ、静かに息を引き取った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ