4話
あの後すぐに部屋に帰ると寝てしまった。宴会では美味しいご飯だけでなく少しお酒もでてきたため夜はぐっすりと眠ることができた。朝はいつも通りの朝食をもらう。今日も美味しく健康的なご飯だ。朝食をすませた後はギルドに向かう。
ギルドについてから掲示板を見るがめぼしい依頼が無い。辺境は危険が多いがその分強い冒険者も多いので結果的に危険度は変わらない。何か良い依頼がないか悩んでいるとカウンターから声がかかる。
「黒鷺さん。ギルマスから依頼があります。ちょっと来てください」
あの綺麗系お姉さんだ。
「後私は黒鷺さんの担当になりました、リースです。よろしくお願いします」
「えっとよろしくリースさん。ちなみに陽で良いですよ。依頼は何でしょうか?」
どうやらもう担当がついてしまったようだ。受付は言わばそのギルドの顔だからそれが担当になるのは正直嬉しい。
「リースで良いですよ。後依頼の件はギルド長の執務室に案内しますのでそこで直接聞いてください」
リースに案内されて執務室に移動する。執務室はギルドのカウンターの奥にある。重厚なドアを前にして少し緊張してしまう。
「良かった。陽さんも緊張するんですね」
笑って合わせてまたドアに向き直る。
「黒鷺さんを連れてきました。失礼します」
執務室の中は仕事がしやすい様にしつつおしゃれな部屋になっている。部屋の主の気品の良さが滲み出ている。
「とりあえずそこのソファに腰を下ろしてくれ。早速今回の依頼だがこの街のすぐそばにあるダンジョンを踏破してきてほしい」
この世界ではダンジョンは踏破するとダンジョンを制御できる様になるらしい。また制御されていないと大氾濫になり災厄と言われるらしい。そこで踏破しようとしたが深すぎて下層は魔物も強いため諦めたそうだ。
「そこで君の力を見込んで、是非ともダンジョン攻略をしてほしい。頼めるか?後お前の事を登録する時に種族が死神だっだのと職業が見た事が無い事の説明をしてくれないか?」
上目遣いでそれを聞くのは反則だ。男子高校生が断ることができるだろうか。いやできるはずが無い。
「成功したらかなりの報酬とダンジョンに入る時に税を掛けていいならやってもいいですよ。能力はダンジョンから帰ってからでいいですか?」
「はい、それではご武運をお祈りしています。気をつけて行ってください」
美女の頼まれてしまったから依頼はしっかりこなさないといけないな。その後宿に戻りダンジョンに一時潜ることを伝えるとかなり流れてしまいしまいには絶対帰ってきてくださいとまで言われてしまった。
翌日朝早くに門のところに行き出発の手続きを行う。盛大な出発式を挙げると言われたが丁重に断っておいた。宿屋からはかなりの量の保存食など色々とくれた。ギルマスに言われた通りにダンジョンに向かう。程なくするとダンジョンの入り口らしいぽっかりとした入り口が見える。見たところ入り口は天然のものというより遺跡の様な構えだった。しかしその前にはかなりの長蛇の列ができている。人数はおよそ数百人規模の列だろう。これは某会社のス○ホの販売当日に匹敵もしくはそれに勝る程の人数だ。並んで入るのはかなりの時間がかかりそうだ。
(大人しく最後尾に並んでから順番を待とうか)
長い列に並び、ゆったりと待っていると前方の方からすごい砂煙をあげて近づいてくるものが見える。冒険者は剣などの武器を構え戦闘の準備をする中一人ただ何もせずに待つ。何故ならそれが魔物では無く人だということが死神の目で見ることができるからだ。死神の目は鑑定だけで無く普通の視力もかなり良くなるという効果が付いている。また鑑定は距離の制限があるため見えないし勝手に見るのも失礼だろう。少しずつ砂煙は近づいてきて俺の目の前あたりで止まった。砂煙をあげていたのはなんとかなり若い女性だった。(異世界の美女率がかなり高い)
「どうもこんにちは。ここのダンジョンの出入りの管理をしていますテミアと言います。あなたが黒鷺さんですよね!ギルマスから話は聞いているのでそのままついてきてください」
そのままぐいぐいと腕を掴まれていく。いくらテミアさんがかかり俺と同じくらいの背で女性として高いのに引きずられるとはこの人かなりすごい人だ。後追い越して行く時に今まで並んでいた人の目が冷たい。
先頭まで連れて行かれるとテントの様なものが見えてくる。中に連れて行かれると中には他にも何人か受付をしている人がいる。それも超えて奥に進むと仕切られた空間があった。中には簡易的な椅子時机があった。
「とりあえずここは見ての通りに受付をしているところだよ。それでこれがその許可証をつけるからギルドカードを渡して」
言われた通りにギルドカードを渡す。するとギルドカードを機械に通す。
「これでダンジョンの受付が完了しました。是非ともこのダンジョンを踏破してください」
そう言って送り出された。
「うわー。すげえ」
それがダンジョンに入って最初に口から出た言葉だった。遺跡風のダンジョンの中に入ってみると入り口は狭く大鎌が使えるかわからなかったが中は広く問題がなさそうだった。一階は草原地帯(水と日光はどうしているのか?)でかなり探索されて地図もあり隠し部屋持って無く魔物も弱いため素通りしつつ邪魔なスライムやゴブリンを蹴り殺す。(普通はできないがステータスが高いため無双状態になっている)
2階、3階と特に何も無くそのまま5階まで進んでいると突然歩いているところの横の草むらがゴソゴソ動き出す。
「とりあえず蹴飛ばすか」
てできたのはやはりスライムだった。しかし蹴飛ばしはしなかった。何故なら鑑定に出た結果が珍しかったからだ。
スライム(希少種)
LV1
攻撃 1
防御 2
速さ 8
知力 590
魔力 600
体力 45
スキル 天才(念話・他言語理解)
粘体(吸収・分裂)
(かなり弱いが将来性があり言葉も通じるなら少し交渉してもいいかな)スライムに向かってから話しかけてみる。
「お前俺の話が分かるか?そしてもし俺の仲間になるなら丸をその場で作れ。ならないならさっさと帰ってくれ」
スライムはポヨポヨと首をかしげながら考えている。(スライムに首は無いが)数分間も経つとだんだん体を伸ばしていき綺麗な○を作り出した。
「仲間になるという事でいいんだな。それならついてこい」
FSOではテイムはあったが特にアイテムを必要とせず魔物との同意で自動的になり自分のステータス画面で見る事ができるようになっていた。この世界でもそれは適用されている様だ。その証拠に今も俺のステータス画面に能力が乗っている。
1人と1匹でダンジョンの探索を続ける。テイムした魔物とは経験値を共用するのでスライムも少しずつレベルが上がっていく。5階まで行くと少し魔物のレベルが上がり種族も強くなっている。例えばゴブリンはゴブリンアーチャーやソードゴブリンなど職業が増えている。スライムはアシッドスライムやポイズンスライムなど面倒な状態異常付きになっていた。特に苦戦することもなく探索を進めていった。
いつものことですが最後までお読みいただきありがとうございます。誤字脱字や感想などをいただけると嬉しいです。次話の投稿予定は来週の土曜日を目標に頑張ります。




