19話
遅くなりました。ごめんなさい。最近リアルの方で色々と忙しくて遅くなりました。最後まで読んでいただけると幸いです。
試合開始のアナウンスと同時に一斉に動き出す。ゴブリンは竜にまたがり空へと飛び綺羅は即座に銃を抜きゴブリンへと撃つ。しかしゴブリンが一瞬早く銃弾はコロシアムを少し欠けさせただけだった。
「へー今の躱すんだ。ゴブリンはゴブリンでも上位種なだけあるね」
「オホメニアズカリコウエイデス。デスガコレシキノノトヨケラレネバリュウニマタガルシカクモアリマセン」
二人?は会話を続けながらも高速で戦闘を続ける。綺羅が進行方向を先読みし偏差射撃をするとすぐさま直角に回避する。それでもやはりゴブリンの方が劣勢である。このままでは押し切られると考えたのか思いっきり急上昇し直角に降下してきた。重力も合わさりかなりの速度が出ている。綺羅も狙いをつけようとするがあまりの速さにより起こる衝撃波によって銃弾が弾かれる。いくら何でもあの衝撃波は凄まじい。けれども流石に本人にも影響が無い訳ではなく少しづつゴブリンの体力も減っている。まさに自爆覚悟の神風アタックである。突撃しながらゴブリンは呪文を詠唱して騎乗している竜も口を開けてブレスの準備をしている。ゴブリンは竜のブレスと同時に呪文を発動させる。発動させたのは氷槍の呪文だった。竜は高温のブレスを放つ。それらが綺羅の目の前でぶつかる。一気に熱せられた氷は当然の如く水蒸気に変化する。これで綺羅は相手の場所が分からなくなった。
「見えないなら全方位に撃てば当たるはず」
綺羅は回転して360度全方位に撃つがゴブリンは突撃をやめ地上に降りてないため当たらない。綺羅の考えは少し甘かった。2次元的思考ではなく3次元的に考えれば当てることが出来ただろう。ゴブリンは綺羅の真上すなわち銃弾の弾幕がないところからなるだけ空気を動かさないようにゆっくりと近づく。竜は綺羅の後ろ側に着陸した。
「そこか!」
綺羅もかなり感覚を集中させて周りを警戒してたおかげで後に来た竜に気づいた。振り向きながら背中に乗っているだろうゴブリンに向けて撃つ。勝負は終わったかのように見えたがその背中には誰もいない。
「しまった!」
即座に後ろを振り向こうとしたが既にゴブリンは手に持った槍を突き出そうとしてるところだった。
「うわー絶対あんな野生のゴブリンがいたら苦戦する...」
「流石ワイバーンと言えども竜種に騎乗してるだけはある」
高い戦闘センスと緻密な計画による戦闘プランは目を見張るものがあった。これが今のところ一体だからそこまでの恐怖ではないがこれが竜騎兵部隊として空中戦力になれば結構な戦力になると思う。もうすぐ試合が終わりそうだ。
氷槍とブレスの熱で水の状態変化を引き起こしてから水蒸気の煙幕を作るという相手の虚を突く攻撃なかなかのものだと思う。でも見たところどちらも消耗が激しいからどっちかわ勝ったか予想がつかないなそろそろ煙幕が晴れる。
先に見えたのは槍を突き出した状態のゴブリンだった。しかしその穂先には綺羅は刺さっていない。綺羅はというとゴブリンの足元でスライム形態になって緊急回避をしていたようだ。どちらも消耗が激しいのか動くことも出来ずゴブリンも膝を付いてしまっている。
「試合終了!両者戦闘続行不能につき引き分け」
会場から両者に惜しみない拍手が送られる。
「続けて第二試合行こうか?」
そして第二試合の準備をしていると背後からレッドキャップがやってくる。
「主殿急ぎの用とお客様が来ております。ご面会なさいますか?」
「あぁ、とうしてくれ」
何かあったのだろうか?かなり早い到着である。計算上第四試合が、終わった頃にちょうど来ると思っていた。
「おぉここに居たか。ちょっとダンジョンに入っただけだがこの中の戦力はとてつもないものがあるな。これなら...」
これはかなりの長話が始まりそうな予感がする。
「それよりもアーサーさん何かあったんですか?」
若干お怒りモードの魔法バカこと刹那が話の先を促す。
「...あれをこうして...。あ、済まない。ここに来た目的はたまたま外に出ていた冒険者がこちらに向かってくる亜竜が多数来ているらしい。その数二百らしい。そこで討伐を依頼したい」
二百かまぁちょっと多いか。でもあいつのストレス発散にはなるか…ついでにこのダンジョンから戦力を出してもいいなぁ…。
「受けましょう。ただし魔法の流れ弾とワイバーン以外の魔物に手を出さないようにしてください。ダンジョンからも防衛戦力を出すので」
アーサーさんが一瞬驚きの表情を見せるがすぐに落ち着き納得した。あとはこちらで出撃するメンバーの選定か。綺羅とゴブリンライダーはもう出撃させないことは確定で刹那には大暴れしてもらい、希海には後方支援でけが人とかの治療を優先してもらおう。さらに後方支援にゴブリン神官、僧侶にも手伝って貰いたい。不死の王、レッドキャップ、死の戦士には俺と一緒に前線に出て貰おうと思う。まぁ作戦はガンガン行こうぜで決まりだな。
「準備は出来たか?」
後ろを見るとなかなか壮観な風景である。右後ろには不死の王。左後ろにはレッドキャップの上位種ブラックキャップが控えその後ろに死の戦士たちがずらりと整列している。傍目から見たら俺が魔王かなんかで侵略者にしか見えないだろう。そして真隣に居る刹那と希海も控えてる。希海だけなんか浮いてるんだよな。天使だし…。1人だけ神々しい。
「なんか酷いこと考えたでしょ」
感の鋭い希海がすぐさまツッコミを入れる。
「いやいやちょっと1人だけ雰囲気違うなと思ってただけだよ」
「あ、たしかに1人だけ悪役みたいじゃないね」
吸血鬼の刹那からのトドメの一撃である。
「...どうせ私だけ違うもん。どうせなら私も堕天使かなんかにしとけばよかった...」
希海が拗ねて1人でずっと呟いている。ほっとけば治るでしょう。
「じゃあ行くぞ」
そして俺らはダンジョンの入り口から街に出る。
周囲の住民は驚きこそするがパニックにはなってない。流石にギルドの対応力が違う。不死の行進は防壁まで続きその間ずっと住民に見られていた。防壁につくとアーサーさんとその部下達そしてギルド関係者と冒険者が揃っていた。(少し遅くなったかな?)
「よし、全員揃ったので今回の作戦を説明する。そこの陽のグループがワイバーンを壊滅に向かう。他は残ってほかの魔物の討伐と住民の安全を守ること。以上だ」
何人かの冒険者は怪訝な顔つきをしていたが周りの冒険者に話を聞いて顔を青くしている。
「まぁということでよろしく頼む。これが終わったら俺の奢りで飲み食いさせてやるから生きて帰ってこいよ」
「「「「ウオオオオオオアアアアーーーーッッッ!!!!」」」」
周りからどっと歓声が湧き上がった。シーナさんが近寄ってきて耳元で囁いた。
「人心掌握もお手の物なのね」
「いえいえ、本心からですから」
シーナさんは肩を竦めて立ち去った。
では辺境大決戦に向かうとするか。
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