迷宮準備
「ここが絶望の迷宮の近くにある都市、デサイスか。活気があんな?」
「迷宮では上の層に行くほど魔物が強くなるのです。絶望の迷宮は下層でもBランクの魔物が出たりしますので中堅以上の冒険者が腕試しや、魔物の素材集めに集まってるんですよ。」
「そんなことよりご主人様、ギルドで迷宮の地図を買いましょう。」
「迷宮の地図って買えんの?」
「はい、途中までなら。冒険者は迷宮の地図を売ることも出来、その地図によって迷宮に来たばかりの人になるべく危険がないようにという配慮らしいです。」
確かに地図はあった方が便利だな。
「よし、ファム、ヨウコ行くぞ。」
「「 はい。」」
ギルドに入ると一気に視線を浴びた。まぁ、二人とも美人だしいつものことだ。
視線を気にせず受付嬢の所に向かった。
「いらっしゃいませ、本日はどのようなご用ですか?」
「迷宮の地図を貰いたい。」
「え?えーと、絶望の迷宮ですよね?」
「ああ、何か問題でも?」
「いえ、冒険者は全て自己責任ですから。えーと、500ゴールドになります。」
金を払い、ギルドを出た。今回は絡まれることはなかった。
「他に何か用意するものはあるか?」
「あと、食料と回復薬と、荷物を持つ人が欲しいですね。」
「荷物を?空間魔法で詰め込めるが?」
「いえ、迷宮では何があるか分かりませんから出来るだけMPの消費を抑えたほうがいいです。」
「だが、俺らに付いてくるような奴いるか?」
「奴隷は如何ですか?」
「奴隷?」
「ご主人様の世界にはいなかったのか?」
「昔はいたとか聞いた気がするが見たことないな。でも、そういうプレイがあるとか。」
「奴隷プレイ、ですか?」
「ああ、主に痛みに快感を覚えるような奴が鞭を振るって貰ったりとかして快感を得るんだ。」
俺が説明をすると、ファムとヨウコがドン引きしてしまった。
「俺にそんな趣味はないぞ?」
「「よ、良かったです。」」
冗談だよな?
「それにしても奴隷か。どういう奴が奴隷になるんだ?」
「主に、売られたり、犯罪を犯した人ですね。」
なるほど。
「それなら、犯罪を犯した人はやだな。信用出来ない。行くか。」
ということでやって参りました、奴隷館。
「いらっしゃいませ。どのような奴隷をお求めに?」
「そうだな、犯罪を犯した奴以外全員連れてきて?」
「は?あ、いえ、分かりました。何回かに分けますがよろしいですか?」
「ああ。」
連れてこられた奴隷を見て、ファムとヨウコと相談し、買う奴隷を決めた。というか、この奴隷以外あり得ない。
【ステータス】
ミルテナ
エルフ
空間使い
レベル12
HP 150
MP 580
STR 80
DEF 100
AGL 90
スキル
空間魔法 Lv5
称号
奴隷
空間を操る者
俺たちの探していた条件ドンピシャだ。しかも薄汚れているがかなり美人だ。淡い緑のロングヘアーにとんがった耳。顔にはまだ幼さが残っていて、守ってあげたくなる。
「俺はレンヤだ。よろしく。」
「よろしくお願いします、マスター。私はミルテナと申します。」
「私はファムと言います。」
「私はヨウコです。」
簡単な自己紹介も済み、ミルテナのレベル上げをした後、迷宮に潜ることを言い、今日は寝た。