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秀吉からのショートメールで人生逆転した俺、身長148cmから1兆円稼いだ話  作者: 暁柊


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10/13

秀吉、世界を相手に遊ぶ



会社を去ったジュンヤは一人で市場に立ち、国家すら揺らす“見えない戦争”に足を踏み入れる。


ニュースが、世界を駆け巡った。


「新興国通貨、急落」


「大手ファンド、巨額損失」


「原因不明の市場変動」


誰も、理由を説明できなかった。



その中心にいる男は。


「……寒い」


コンビニの前で、コーヒーを飲んでいた。


ジュンヤ。


一人。


スーツでもない。

組織にも属していない。


ただの、個人。



「……これでいいのかな」


スマホを見る。


数字が並ぶ。


桁が、もう現実じゃない。


だが。


「……つまんないな」


ぽつりと呟く。



――ピロン。


『贅沢なことを言うでない』


「……秀吉さん」


少しだけ、安心する声。



『世界が相手で、つまらぬとはのう』


「なんか……」


言葉を探す。


「誰も顔が見えないからですかね」


『ほう』



「会社の時は」


神崎の顔が、よぎる。


「誰かのためにやってる感じがあったんですけど」


今は違う。


ただの数字。


ただの勝ち負け。



『ならば、顔が見える戦をすればよい』


「……戦?」


『うむ』


少しだけ、楽しそうな気配。



そのとき。


ニュース速報。


『某国、通貨防衛のため市場介入』


ジュンヤは、画面を見る。


「……ああ」


分かる。


動きが。


焦りが。


恐怖が。



「これ、崩れますね」


『うむ』


即答。


『あそこはもう持たん』



ジュンヤは、少しだけ迷う。


「……これ、やったら」


言葉にする。


「国、壊れますよね」


静かに。



『壊れるのは国ではない』


秀吉の声。


低くなる。


『弱き構造じゃ』



「でも……」


『止めるか?』


問い。



ジュンヤは、考える。


数秒。


そして。


「……やります」


静かに。



スマホを操作する。


ポジションを取る。


巨大な。


一個人とは思えない量。



数分後。


市場が、反応する。


「……来た」


ジュンヤが呟く。



下がる。


一気に。


通貨が。


株が。


連鎖する。



遠くの国で。


悲鳴が上がる。



「介入しろ!」


「資金が足りません!」


「誰だ、この売りは!」



だが。


誰も知らない。


その引き金を引いたのが。


コンビニ前の男だということを。



ジュンヤは、画面を見る。


無表情で。



「……すごいですね」


『何がじゃ』


「こんなに簡単に、壊れるんだなって」



沈黙。



『それが“力”じゃ』



ジュンヤは、目を閉じる。


「……これでいいんですかね」


誰に聞くでもなく。



『良いも悪いもない』


秀吉の声。


静かに。


『おぬしが選んだ道じゃ』



そのとき。


ジュンヤの頭に。


神崎の顔が浮かぶ。



(……俺、何やってるんだろ)


一瞬だけ。


迷い。



だが。


次の瞬間。


画面が光る。


新たな動き。


新たな“戦”。



「……忙しいな」


小さく笑う。



その日。


一つの国の経済が、崩れた。



だがそれは。


始まりに過ぎなかった。



数日後。


世界の金融機関で、ある噂が流れる。


「見えないトレーダーがいる」


「市場を読んでいるんじゃない、“決めている”」


「名前は……分からない」



ジュンヤは、知らない。


自分が今。


“伝説”になり始めていることを。



そして。


スマホが、また鳴る。



『次は、もっと大きいぞ』


「……どこですか」



少しの間。


そして。



『戦争じゃ』



「……え?」



『国家同士の、のう』



ジュンヤは、画面を見る。


世界地図。


点と点。


資金の流れ。


思惑。


恐怖。



全部、見える。



「……やば」


少しだけ、笑う。



「楽しそうですね」


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