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救世主
木の上から鋭い目で観察している黒いカラス。カイが半身崖から落ちそうになってるのを見るや否や賢治の方に動き出す。わざとなのか低空飛行で賢治に向かって行く。賢治も龍之介には気になっているが、カラスの襲撃は、流石にビビっており、しっかりカラスの方を見て動向を注視していた。カラスを見ている視界の先にはカイが崖から落ちそうになっている状況もはっきりと映っていた。賢治は、カラスの襲撃の怖さより、カイのピンチにアドレナリンが爆発して、一目散にカイの所に駆けよった。大きなゴールデンレトリバーである小生は、かなり持ち上げるのに困難だったが、興奮した賢治の火事場のクソ力は仔犬を持ち上げるぐらいの怪力っぷりであった。小生は命を繋いだのであった。1番の立役者であるカラスはその救出を見るや夜空に消えていった。




