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対照的
キッドはカイとケイが居ない間に攻勢にでる。美香の足元にスリスリとしながら、かわいい鳴き声で注意を引こうとする。龍之介としては、願ってもないチャンスが訪れるかもと、祈るような思いで見届ける。しかし美香は最後の演出に入った連続花火に心が奪われており、反応が鈍い。キッドもタイミングを間違えたかと金切声のような鳴き声で落胆した。その行動を一部始終みて、ホッとしていたのは
賢治であった。賢治は花火どころではなく、龍之介をマーキングしていたのだった。本人達もペット達もそれぞれが地団駄を踏んで悔しがっていた。花火は街の花火大会にしては、盛大な盛り上がりを見せていたようだが、美香を取り巻く面々は中々進歩が見出せない膠着状態が続いていた。




