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仕掛け花火
龍之介は、花火はうわの空で詩織越しに美香をチラチラ見ていた。学校では、クラスが違う為、中々長く話す機会が少なく、詩織からもらった絶好の機会を潰したくない一心だ。花火もクライマックスに突入しており、龍之介も気分が高揚している。せめて次回2人でデートをするぐらいの約束を取り付けたく、距離を縮めるアクションを思考する。有り余る挙動不審に流石の賢治も龍之介の美香に対する思いに勘づいた。「そういう事か。」賢治は、恋敵の出現に花火の爆音並に心臓が高ぶった。花火は打ち上げ花火だが、こちらは仕掛け花火の様相となってきた。




