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運命連鎖
ふと、前回龍之介と会った時の事を思い出した。あの時、くしゃみをした瞬間脳裏に描かれた光景、人間の最後瞬間犯人の名前を確認している。キッドマン・イグナシオだ。そして猫の名前はキッド。まさか!と身震いをしながら改めてキッドの顔色を伺う。先ほどよりは落ち着いた様子ではあるが、まだ怒りがこみ上げているのは表情で察した。隣にいたケイはなんだか落胆しているような表情だ。この冷えついた空気を変えたいのだが、どんな手を打てばいいのか妙案が浮かばない。そんな状況をさらにディープな場所へと誘う一言がキッドの口から発せられる。「運命だな」疑念から確信に変わった瞬間だった。




