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また会えたら

作者: たかぴ

高校2年の夏

親元を離れ、寮生活していた俺は

蒸し暑い夜を恨んでいた


その日は特に最悪で

風通しを良くする為に窓を網戸にしていたのだが

突然の大雨…

窓に置いていた借りた漫画はずぶ濡れになっていた。


窓を閉め切って

その反対側にある玄関ドアも

風通しの為開けていたので

ベッドから立ち上がり

閉めに向かおうとした…が


後から雨の音が響く

振り向くとさっき閉めたはずの窓が

指2本分開いていた


その時は雨風のせいだと思い

特に驚きはしなかった。

ここは古い2階建てアパートタイプの寮

建付けのせいで閉められていなかったのだろうと

ため息をつく


玄関の事を思い出し

急いで向かう…

ドアの外は雨が激しかった

2階に住んでいるので雨が吹き付ける


「はぁ雨強いな…」

玄関のドアを閉めたのはいいが…


蒸し暑い


扇風機でなんとか耐えるしか無い…

「エアコン買っときゃ良かった…」


今年の夏も部屋にはエアコンは無い

買おうと悩んでは扇風機で大丈夫と

高をくくり後悔する。


玄関を閉めて30分ぐらいたった時



トントン トントン トントン 

トントン トントン トントン


玄関をノックする様な音が鳴る

「先輩か?」

そんなわけ無い

先輩はノックはしないで入っくるし

そもそもこのアパートに居るのは俺だけだ

皆お盆で実家に帰っている…

…戻ったのか…

まぁとりあえず

「ハーイ」と玄関向かいドアを開ける


しかし


誰もいない


見渡してもいない


雨がさっきより落ち着いてきている


「風か…」……!


今なら風通しを良くできると閃く

俺はドアの下にあるストッパーを拾おうとしゃがんだ





目の前に素足が立つ




裸足だ…濡れている…



しゃがむ前は確かに居なかった



直感で感じた



生きた人じゃない



先輩から聞いていた



いざ体験するとこんなにも怖いのか



見上げられない



見たくない



重い



雨が強くなる




足が動く…近づく…



逃げたい

が体に力が入らないのだ





よし


見よう

顔を

見てやろう…

そう思った瞬間



頭頂部をべったり触られた


不快な感触、濡れた何か




頭の上から液体が顎先に垂れる


 

最悪、不快、臭い、重い重い重い重い重い




ドサッ

体が倒れ意識が遠くなる


そこからは覚えていない

ベッドで目を覚ましたが

どうやってベッドに戻ったか

夜が明けていた

体は冷や汗で濡れている



急いで部屋を出た




出る時にチラッと見えた





窓が開いていた




隙間から何か見えた気がした















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