01 謎のスカベンジャー
深夜の地区外れの港で怪しい動きがある。ギャング同士の非合法な取引がそこで行われているのだ。服装や装備品を見る限り、血のように赤く小汚い服装のブラッズと高価そうなスーツを着ているゴルドファミリーのようだ。こいつらは救いもないゴミの集まりに過ぎない。しかし俺はこんな奴らには全く興味がない。所持している銃や金品を除けばだが…スカベンジャーとしてはどうしても気になってしまうのだ。だが目標はそれではなく俺の目標はあの大きな金属コンテナ、奴らの取引物だ。数日前にブラッズの手下の一人が町のバーで酔った勢いもあり今回の取引のことを自慢げに話していた。馬鹿な奴だ。バーは酔っ払いがいるといっても俺のように話をまともに聞くやつもいるのにだ。
「いいか!俺たちブラッズはこの貧乏生活からおさらばするんだ!」
思わずバーの店主が聞いた。
「そいつは一体なんでだい?あの様子だとそうとも言えなそうだけどねえ?」
店主が出したビールジョッキを手下は一気飲みし言った。
「いいこと教えてやるよ。今度地区外れの港でデカい取引するんだよ。相手は誰だと思う?あの金持ちギャングのゴルドファミリーさ。あんたも知ってるだろ?あの女ボスのギャングさ。はは!」
そう言うと飲み代をカウンターに置きバーを去っていった。もちろん俺は追跡した。薄暗い道の片隅で俺はやつに拷問をした。ブラッズは強がりで実際はただの弱虫の集まりに過ぎないのだ。残念ながら俺にはまだ発言能力がないため喋ることなどできないが、この禍々しいナイフを突きつけられるとあっさり話してしまうのだ。こうして俺はあの港の取引情報を得たのだ。あの手下はどうしたかって?もちろん始末した。厄介ごとを減らすためだ。にしても所持品は興味深かったな。
取引は問題なく進んでいるように見える。だがいくつか疑問もあった。それは、ブラッズとゴルドファミリーがなぜ取引をしようとしたのかだ。ブラッズとゴルドファミリーは階級がかけ離れているようなものだ。そんな奴ら同士が取引しようものなら色々と問題があるはずだが問題なく進んでいるのだ。そしてもう一つ互いの組織のボスが来ていないのだ。よりによって港でコンテナぐるみとなればボス自身が確認するべきであろう。しかしいないのだ。これも疑問にしかならない。とにかく今襲撃しなければチャンスを逃してしまうだろう...。
取引現場のヒューズボックスに仕掛けたC4を起爆し、電気が消え、あたりは真っ暗になる。
「おい!一体どうなってるんだ?電気が消えやがったぞ!」
「ブラッズと取引するとロクなことがないですな。」
「んだと!?場所を指定したのはお前らだろ!」
やはりブラッズとゴルドファミリーは口喧嘩を始めた。だが奴らは気づくことがないだろうそんなことをしている間に仲間が一人ずつ俺によって消え去っていることを。
数分後、ゴルドファミリーの手下一人を残し全員を惨殺した。なんとも言えない状態の死体と血だらけの俺の姿を見た奴はおびえながら俺に言った。
「何が目的だ?金か?ブツか?なんでもやる!だから殺さないでくれ!!」
俺は例のコンテナに向かい指をさした。奴も察したようでぺらぺら喋りだした。
「あれはブラッズが出してきたんだ!中身は知らないがあいつらは海に沈んでいたと言っていたし、重量もあるからいいだろって、さっき中身を見ようとしていたんだ!もし欲しければやる!だから頼む!殺さ...」
最後まで話させることなく俺は奴を黙らせた。奴らの死体から銃と金物を漁り終えた俺は例のコンテナをこじ開けて中を見てみることにした。中には大量のドラム缶があったが中身はただの砂の塊だ。ブラッズがだまそうとしたのだろうか?しかしこんな単純ではないはずだ。どこかに重要物資があるはず、そう考え俺は探し、そして見つけた。どうやらタブレット式端末のようだ。これだけのためにあんな大掛かりな取引を?あまりにも気になったおれはその場でじっくり調べたかったが警察のサイレンに気付き俺はその場を即座に撤退せざる得なかったのだ。
たくさんのゲームやってるとオリキャラできちゃいますよね!そんなわけで小説に書き下ろしてみました!想像出来たらつづきます。