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ワンホール 草稿
ワンホール 草稿
そこにワンホールがあった
目の前にワンホールがあった
子供の頃からずっと憧れていたワンホールがあった
甘い香りのするワンホールがあった
レモンの酸っぱさを感じるワンホールがあった
誰もが壱度は夢にみるあのワンホールがあった
潤沢な資金を惜しみ無く投じれば
誰でもきっと手に出来るであろう
ワンホールがあった
そして今……わたしの目の前に甘い香りを漂わせた
あのワンホールがある
レモンの酸っぱさ感じるワンホールが……
いま……わたしの目の前にある
誰もが壱度はこの光景を憧れるであろう
あのワンホールがわたしの目の前にあるのです
ああ……感無量のこの瞬間
ふふふふ 幸せだなあ
ぽつりと呟くわたしがそこにいました
過去のわたしがきっと羨むことでしょうね
わたしの目の前に あの魅惑のワンホール
さあ頂くと致しましょうかね
ふふふ……ふふふふふ……
思わず笑みが零れてしまいます
ふふふ……ふふふふふ……