第2話 現状把握
帰路を辿って行くと中世でよく見るレンガ造り二階建ての家についた。
少し裕福なのかなかなかの広さのようで、自分の部屋があった。
俺は帰り道に見た動植物が気になりソワソワしていた。
(やはり文明の利器である巨大通信網がないと不安になるな・・・)
食事を済ませた後、ベッドで自分の今日の疲れを癒やしながら現状の把握をする。
「前世のIT土方の時と比べて子供なら疲れは溜まらないだろうな・・・・」
ステータス
Lv1コウ 職業村人
状態異常なし
スキル ものひろい
両親が魔法を調理に使っていたのを見て魔法があることを確認する。
そして真似をして手をかざすも、何も起きない。
「だよなぁ・・・。どうやって使うんだ?」
(ものひろいでファンタジーでありそうな魔道書とか拾えれば早いんだが。)
「完全に初期ステータスだよなぁ・・・」
そして今日の一番の疑問である持ち物欄を探す。
「持ち物っと・・・・」
視界のアイコンを思考で操作して持ち物を選択する。
持ち物 空き∞ フィルター無し
銅の剣x1
薬草x8
パンx2
女神に願った特典ものひろいは、おそらくゲームと同じで一定時間にランダムにアイテムを拾ってくる?(獲得する)・・・・という能力なはずだ。
そして能力は思っていたよりも短時間にアイテムを獲得していた。
ランダムこそどの世界においても重要なパラメーターであることは間違いない。
あえてランダムにすることによってこの世界のアイテム分布などの統計が取りやすくなる。
そして巨大通信網のない退屈な異世界生活を、紛らわす事の出来る前世での悪しき文化を一定時間ごとに楽しめる。
獲得アイテムから見るにレベルによってレアリティが比例している。
そしておまけで無限収納とフィルター&ソート機能を付けてもらった。
(圧迫して捨てたりするのは面倒だしな・・・・)
「まぁ多くなって来たらそのうち売ったりすればいいか・・・」
とりあえず銅の剣を選択してみるとその後の選択が現れる。
「とりあえず置いてみるか。」
置くのコマンドを選択する。
---ゴトッ!
鈍い音と共に一瞬で錆色の剣が出現した。
とりあえず持ってみる。
「重っ!」
子供には引きずるのが精一杯だった。
(これはなんとかしないとな・・・モンスター出てきたら死ねる。)
しまう時も一瞬だった。
次に薬草を選択すると説明と書かれた部分があったので選択する。
すぐに説明文が現れた。
青々しい雑草。
体力を少量回復する。
雑な説明ではあるがアイテムの確認をすることが来た。
銅の剣についても確認する。
一般的な剣
あまり切れ味は良くない。
「初期装備が手に入ったってことか。(重すぎて装備できないけど・・・)」
「とりあえず現状で確認出来るものはこんなものか・・・・」
重くなるまぶたに逆らえず睡眠をとった。
ーーー聖剣を獲得しました。ーーー