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異世界【珍】転生記  作者: さのすけ
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いきなりだが


俺は転生者だ


前世は地球という惑星の日本という島国で

探偵という職業についていた

ペット捜索率100%浮気発見率100%なければ作るがモットー

素行調査は交友関係から爪切りの頻度まで徹底的に調べる優良事務所だった


死因は知らん

天寿を全うしたかもしくはハニートラップに引っかかった調査対象から逆恨みで刺された可能性も無きにしも非ず


ちなみに今世はというとアウラという大陸のヴィーデイマという国に

第四王子として生まれた


残念なことにこの国では長子継承ではないらしく、他の王子を王太子にしたい勢力から暗殺者が送られてきたりする

まぁなんとびっくり今まさに目の前にいるんだけど


まだ1歳にもならない赤子に暗殺者送り込むってどんだけ自信ないんだよ

他者を蹴落とすより認められる努力をしろよまったく

俺は自分の力で作り上げたぞ。色々なものを


ベビーベッドに寝ころび暗殺者を見上げながらため息をつく


窓から来た侵入者が未だに窓を開け放ってるせいで少し寒い

俺はブルリと身体を震わせ鼻の奥にくすぐったさを感じる


へっくしょん


くしゃみと同時におなら(具アリ)が出てしまったが仕方ない

ふいに腹筋へ力が入るから出ちゃいけないものが色々出ちゃうこともあるんだよ

子供と年寄りは括約筋調整がうまくできないからね


ブーっぶりゅブリュぶっブリバホッ


自分でも驚くほどの音が出て少し恥ずかしくなる

しかし驚いたのは俺だけじゃなかったようで、か弱い首に手を伸ばしていた黒ずくめの暗殺者もあからさまに引いた顔をしている


おい、可哀相なものを見る目でみるんじゃあない

俺は赤ちゃんだからいいんだよ

脱糞したってこの愛らしさで許されるんだよ


腹が立つので少し動く足をバタつかせて臭いを拡散させる


するとどういう訳か暗殺者の奴が呻きだす


「う゛ぅ…ヴぇぉおえ……くっさ…」


それが暗殺者の最期の言葉になった


いや、ちゃんと翌朝城の衛兵に連行されていったけど

激しく痙攣しててマジでやばいやつかと思ったが、一命はとりとめたっぽい

うん、なんかごめん


この小説の第一声は暗殺者でした

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