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67 日曜日
〼柴田は工事現場にいた。管理部門の籍なのだ、現場にいる。
〼もう、社長は何も言わない。現場の長である石田も同様。そもそも、柴田がいてくれた方が、問題は起こらない。発注の役所の係官も、柴田が答えれば何も言わない。最終完了検査などおざなりそのものであった。
〼柴田は、きれいな仕上がりを求めた。機能が働けばいいだろうと石田たちは思うだが。
〼柴田は、若い作業者にベテランがする作業をさせる事がある。「えっ」と言いながら、若い者がやるのだが、柴田は黙って見ている。
〼石田たちは、ニヤニヤしながら、それを見ている。
「ボケ、退け」
〼柴田は、綺麗に仕上げる。役所の検査官が「綺麗ですね。これなら検査も要らないでしょう」と言わせたのだった。
〼サッコは高沼の会社に資本を提供していた。中小企業だった会社も、資本金は億を越えている。しかし、柴田もサッコも役員にはなっていない。僅かな配当が期末にサッコの会社に振り込まれる。それは、高沼しか知らない。
〼サツコはコーヒーカップを手に、柴田の部屋に入った。二人は、今でも高沼の建設会社の宿舎住まいである。
「2000万$で落札された」
テーブルのポットからコーヒーを注ぎ、サッコは柴田に言う。
「ジョンソンは、動くのだろうね」
柴田はスポーツ新聞を見ながら応えた。




