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50 ギョーマンとの電話
「純金の仏陀が見つかった、ベトナムからのニュースは聞いているよ。懐疑的だけれど。ピクチャーは公表しないそうだからね」
ギョーマンが笑いながら言うのが、サッコには分かる。
「事実だよ。僕たちが、探し、元に戻したものだから」
少し間をおいて、ギョーマンが言う。
「と言う事は、シバタ、そしてミキさんか?」
「その通り、首謀は相変わらずシバタだけどね。それに、ソルボンヌの教授もからんでいる」
「なんで、そんな楽しい事を教えてくれなかったんだ」
「悪い。こうなるとは思わなかったんだ」
「わかった。要は俺は何をすればいいんだ」
サッコは経緯を話した。
「シバタが言うには、サイゴン陥落の時、仏陀像をアメリカに運び込もうした輩がいた。米軍関係者、将校クラスだろうと。多分だがもう一度、掠奪しようとしている。それを踏まえて、僕たち、政府を通したんだ。政府が早々に国宝にしてくれたよ。だが、寺院には、本当に安置、セキュリティなどない。その昔の将校は諦めきれないのだ。傭兵の動きが伺える窺える」
「二週間以内には、素性を連絡できるだろう」
「ギョーマンは来るつもりはないのかい」
「元はフランス領。みんなの都合にあわせるよ。これからの予定を知らせて」




