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教授には静養をお願いして、千田には、事の全てを話して、隙を見て現地の様子を連絡するよう(千田はわくわくしていたようだ)、柴田たち三人は帰国した。
サッコは、ソマリのギョーマンに連絡をとった。
「ギョーマン、元気かい」
「しばらくだね、サッコ」
「早速だけど、また日本に来ないかい」
「理由は?」
「情報分析」
ベトナムでの状況を、サッコは話した。
「また、そんな冒険をしていたのか」
ギョーマンの笑い声が聞こえた。
「危険なのか、考えすぎなのか分からないが、軍にいるギョーマンなら、不測の事態に即応してくれるだろう」
「ベトナムだね。戦争履歴の分析として、行けそうだね。フランスとの兼ね合いもあって否はないだろう」
「今回、確たる報酬は見込めないよ」
「別に構わないよ。軍の仕事として行くからね。それに面白そうだし」
柴田は、旧日本軍の資料を調べる。ジャングルの中にあった寺院の痕跡を探した。仏軍、米軍の資料をインターネットで検索できるはずもなく、旧陸軍ならば、寺院に関して何か痕跡を遺しているかも知れない。国会図書館や大学図書館に足を運んだ。旧陸軍が知らないはずはないのだ。




