表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
26/61

25 昼、壁の前で

 柴田は、教授の地図を手に、壁に向かった。ホテル再建を口実に汚れを落とされた、綺麗に均され塗られていた白いセメントの壁がある。柴田は、手にした鶴嘴をその壁に打ち込んだ。2、3回打ち込んでは、横に移動しながら10メートル程を、往復した。サッコとミキ、そして教授は、声もたてずに、その打撃音を聴いていた。

 鈍い音がした。柴田が頷いた。サッコが大ハンマー振りかぶった。更に音が鈍くなると、壁に10センチ程の穴があき、板と思われる物が現れた。柴田がヘッドライトで照らし、確認する。

「あったね」

 教授、笑みを浮かべて言った。

 柴田は、木工用の電動ドリルで木板に5センチの孔を開け、高光度のベンシル型ライトを差し入れ、教授に覗くよう促した。

「板と柱の土留めが綺麗に残っているね。殆ど真っ直ぐに続いている」

 教授が、覗き込みながら説明する。

 教授が離れると、三人が代わる代わる覗き込む。最後に柴田は、穴の前でライターの火を点した。炎は少しだが穴に靡いていた。 

「帰ろう」

 柴田の言葉に、皆頷く。サッコが白い粘土で、穴を埋めた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ