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⑭送信メール

 教授から返信が来たのは、柴田が発信してから、二ヶ月過ぎていた。柴田は返信がすぐには来ないと想定していたが、何れ来ると思っていた。要は、教授がいつ見るかである。

 教授は、ベトナムとフランスを行来し多分、帰国した時に膨大なメールを読むはずである。

ベトナムでは、アメリカ軍の遺構を調べる事が全てで、余計な情報、雑事は遮断しているはずだ。

 柴田の送ったメールは次の通りだった。

『貴殿をメコンで見掛けた日本人です。端的に申せば目的は、教授と同じと言える、と察します。メコンで教授を見た時は、邪魔をするのは失礼として帰国致しました。教授が先取特権があるとして、特に金銭的な成果を求める事を考えないこととしましたが、私たちは、一つの冒険、宝探しを続ける意思でございます。協力を許容されたくお願いします』

-日本で知り合ったベトナム人の夢を叶えようとした日本人より-

 アドレスはミキが探してくれた。送付した文もミキがフランス語に訳してくれた。サッコには知らせていない。

 教授は帰国後、膨大なメールを直感的に振り分け、削除するだろう。直感は天才の資質である。そこに引っ掛かれば、次のゲームはスタートするだろう。

なければ、それはストップし、教授の成功を願うだけだ。成功すれば、新聞、マスコミが世界的に報道するだろう。


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