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第1話  「気がつけばそこは...」

初投稿です。誤字脱字など、至らぬ点も多くあると思いますが、よろしくお願いします。


 俺、佐藤大輝さとうだいきは通っている剣道教室に行くために歩いていた。そのはずだ。


 だが、どういうわけか、曲がり角を曲がったら、草が風になびく涼しげな草原に立っていた。


 何言ってるんだって?俺だって自分で何言ってるんだって思う。


 でも、そうとしか言いようがないんだからしょうがない。


 風になびく草がサラサラと音を立てている。


 頭上には突き抜けるような青空が広がっている。


「なんだこりゃ...」


 いったいどうなってるんだ?


 そうか、わかったぞ。


「ドッキリだな?」


 なんだ、そういうことか。

 最近のドッキリはレベルが高いな。


 頬を撫でる風も、足元をくすぐる草花も本物かと思うくらいリアルだ。


「………」


 ニヤニヤしながら待っていたが、「ドッキリ大成功」の看板を持った人が現れるような様子はない。


 どうなってんだ?


 あ!そうか!


 これは夢だ!白昼夢とかそんな感じのやつだ!


 そうとわかれば、話は早い。


「痛てて……」


 思いきり頬を抓ってみると、目が覚めてペットの上


 ……なんて事はなく、只々痛いだけだった。


 ここまで来ると残る可能性は一つしかない。


 薄々わかってはいたが、考えないようにしていた。


 第一そういうのは小説や漫画とかフィクションの中だけの話のはずだ。





 俺は────────────異世界に来たらしい。





 とは言っても、まだ異世界に来たかはわからない。


 なんかよくわからない力で地球の何処かに瞬間移動しただけかもしれない。


 でも、これだけは言わせてくれ。




「なんだよこれーーーーーーーーーーー!!!」



 ───────────────────────────



 ふぅ、叫んだらなんだか落ち着いてきた。


 状況を整理しよう。

 まず、服装と持ち物だ。


 足首が出るくらいと肘が見えるくらいの半袖、長ズボンのような袴と道着。


 肩には竹刀と木刀の入った袋に、防具の入った大きなバックを背負っている。


 水はペットボトルがバックの中に1本。空のが1本。

 食べ物はカロ○ーメイトが2本。



 次に周りを見てみる。


 正面には草原が見渡す限り広がっている。


 背後は少し下り坂になっていて、少しすると森が広がっている。



 さて、水は節約すればギリギリ2日、食べ物はなんとか4日

 という所か。


 だが、動いたりすることも考えると、どちらも早急に必要になってくる。


 そうすると、何もない草原を進むより、森に入った方が、食べ物はともかく、水は可能性が高い。


 深呼吸をして、光が届かず先が見えない森の暗闇を見つめる。


「行くしかないか」


 俺は暗い森へと入っていった。



───────────────────────────


森へ入ってあてもなく歩いていると、運良く小さな湖のようなところに出た。


湖面はとても透き通っていて、底の方で泳いでいる魚が見えた。


その水を空のペットボトルの方に入れる。

もう一本の方も少し減っていったので、補給しておく。


これで、ひとまず安心だ。


近くにあった倒木に腰掛けて一息つく。


少し休憩していると、自分の右の背後から動物の鳴き声のようなものが聞こえた。


俺は声とは反対方向にある林の中に荷物を木の影に置いて伏せる。


声はだんだんと近づいてきて、林がごそごそと音を立てる。


そして、見えたのは子供くらいの体格に緑色の肌、鋭い牙を持った奇妙な生き物。


物語の空想上の生き物──────ゴブリンだった。







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