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【企画・詩】作品

冬を想う 〜最終章 【冬の詩企画】

作者: 香月よう子



「ファースト・キス」



吐く息の白さの中あのひと


際立つオレンジのルージュ


その口唇くちびるに心奪われそして


一度でいい触れてみたくて


ひんやりと冷たく甘酸ぱい


オレンジを買う今日もまた














__________________



「春まだ来」



雪混じりの風が吹く頃


君はもう


春が来るのを待っていた


野を駆け


花冠を結い


僕と一緒に戯れる


そんな夢を描いていた


サナトリウムの白い壁の中で


春を待たずに君は逝った


僕を独り置き去りにして














__________________



「冬の夜」



ただ、恋しくて恋しくて


他の感情に流されることなく


ただ、愛しくて愛しくて


他の何をも思わず


ただ彼の人をのみ


追い求めている


冬の夜……














__________________



「あの・こ」



冴え渡る月


凍てつく夜


何にもまして


氷の心を持つあの














__________________



「冬を想う 〜最終章」



あの夏の恋は終わった


ときめきもせつなさも


今はこの冷たい風の中


全て儚い想い出の欠片かけら












本作は「冬の詩企画」参加作品です。

企画の概要については下記URLをご覧ください。

https://mypage.syosetu.com/mypageblog/view/userid/1423845/blogkey/2157614/(志茂塚ゆり活動報告)

なお、本作は下記サイトに転載します。

http://huyunosi.seesaa.net/(冬の詩企画@小説家になろう:seesaablog)

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― 新着の感想 ―
[一言] それぞれの恋の味。 甘く、苦く、苦しく、儚く。 時と共に思い出になってゆく……。
[良い点] 「ファースト・キス」 店頭にて、オレンジを手に取り愛しい人の唇を想う。 甘酸っぱい青春ですね。 「春まだ来」 悲しい。 『君』だけが春へと旅立ってしまった。 行く方も、置いて行かれた方も…
[良い点] 企画ご参加ありがとうございます。 「ファースト・キス」 >ひんやりと冷たく甘酸ぱい/オレンジを買う今日もまた キスは甘酸っぱいでしょうか。 冷えた果皮に唇の触れる感触が浮かび上がります。…
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