対人型戦闘
「ケンジ君、正直言えば私はその剣よりあなたに驚いてる。だから剣じゃなくてあなたに秘密があるんじゃないか?と思ってる。これからの事を考えて上位の依頼をこなすための武器をあなたに与えようと思う。それはね対人戦闘」
「え?」
「勘違いしないでモンスターってのは身長差はあっても人型が多いのよ。だから人間との剣のやり取りはモンスター討伐の役に立つから。じゃ始めるわよ」
マスターはそう言うといきなり攻撃してきた。
ネリーの声がした
『ケンジ右に避けて』
「まあ素人としては合格じゃないかな」
「マスターって何者なんですか?」
「鍛冶屋?」
「だから何故鍛冶屋が」
「創る事の何かしらの手助けになるか?と初歩的な剣術はある程度こなせるだけよ。達人とかじゃないから」
ネリーからまた声が掛かった
『ケンジ今からイメージを送るからその構えを取って。後はマスターの動きに合わせていろいろイメージを送るからそれを参考に戦うと良いよ』
(ネリーでもそんなの間に合わないのじゃない?)
『いずれは体で反応すれば良いのよ。大丈夫マスターが言う達人じゃないは本当だから』
僕はネリーのイメージを使ってその様に構えてみた。
「形だけはさまになってるね。ただケンジ君確認するけど、本当に剣術なんて全く知らないのよね?」
「本当ですよ」
「形だけなのか?試してみますか」
マスターが再び攻撃を仕掛けてきた。僕はネリーが作り出す脳内イメージにしたがってマスターの剣に対応していた。自分でもびっくりするほど上手く剣をさばけていた。
『ケンジこのままじゃ駄目こっちも攻撃し無いと』
(でも危なくない?)
『私に任せて、それにモンスター相手ならそんな事考えなくて良いからね』
確かにいわれて見ると僕はスライム相手には当たり前の様に殺していた。スライムって生き物に見え無いんだよな。何か食べ物切ってるみたい。雑念は払ってネリーに任せよう。
僕は剣をさばきネリーのイメージにあわせてマスターを攻撃した。
(おいおいやばいって)
ネリーがなんとかすると言ったから何も考えずにマスターに切りつけていた。それに大してこれやばくないか?と思っていた。しかしだマスターの服を薄っすらきるだけで何故かすんだ。僕の感覚だとざっくり切ってしまったイメージなのに。
「ちょっと本当に素人なの?」
「そうですよ」
「もう良いわケンジ君の方が多分私より力量が高いと思う。今もしかしてわざと?」
「はいギリギリにするようにしました」
(嘘は言って無いよな?最後の最後は僕じゃないけど)
「おそらくねその剣適正者を急成長させる剣じゃないのか?と思うの」
「あ、マスターそういえば言い忘れてました。この剣話すんです」
「え??」
「話すというより頭の中で声が聞こえる感じです。剣は自分でネルフィムと言っています」
「うわーそれ確かめようが無いね…」
マスターはしばらく考えて棒切れ2本持ってきた。
「剣じゃなくてこれで私と打ち合いしましょう」
結果コテンパンだった。ネリーから指示が全く無いのだから僕にとっては当たり前だった。
「声どうだった?」
「そりゃ聞こえませんよ」
「いやー普通剣から声が聞こえるなんて無いんだけど…、最初おかしな事を言う子だなと思ったけど、これは間違いなさそうだね。まるで別人。これはちょっと面白いね。ゴブリンの討伐に行く?」
「どんなモンスターですか?」
マスターはモンスターの図鑑を見せてくれた。
「見た目はこれで合ってると思う。大体ケンジ君の胸や腹辺りの身長しかないよ。剣を持ったケンジ君ならまず負けないと思う」
『ケンジ受けて良いよ。この程度のモンスターなら何があっても私が勝たせてあげるから』
(でも知らないんでしょ?)
『大丈夫見た目それほど強くなさそうだし、後エルザが素人のケンジに進めるって事はそんなにレベル高くないんでしょ』
「分かりましたその依頼受けます」
僕らはゴブリン討伐に向かった。スライムとは比較にならないほど強いらしい。でも集団にならないと僕の腕なら倒せるらしい。僕はちょとネリーに任せておけば大丈夫みたいな悪い意味で慣れてきていた。指定された場所に行くとすぐにゴブリンを見つけた。1匹はすぐ倒せた。1、2匹を討伐する依頼だったため念のため2匹目が居ないか?調査していた。そうすると少し離れたところにゴブリンが居た。ただ倒そうとこっそり距離をつめているとゴブリンは何かしら声を出しながらジェスチャーの様に体を動かしていた。しばらくすると木の陰廃屋の壁などからゴブリンが新たに表れた。