同盟
「マスター同盟関係を結んではどうでしょうか?」
「王国と?」
「逆ですスミス達とです」
「んあーそれ兵法の基礎を知らないね」
「ええそれを逆手に取るんですよ。通常遠方との同盟がセオリーだと思います。わざと王国を潰させるように持って行くんですよ。どう考えてもこれはスミス達の得なんですよね。今倒したいのはメリットも薄い弱いこっちじゃなくて明らかに王国ですからね。その後こっちを潰すのが定石」
「じゃ何故?」
「王国を打倒した後の国家成立のゴタゴタに僕が一人ひとり暗殺します。3人が分断されるならそこしか無いです。成功率を上げるには誰か一人死んだら南方ギルドが反乱を起こせば混乱すると思います。どうしても一人だけは油断させて不意打ち以外無理です。今の緊張状態じゃその隙が生まれないから。もう一つ戦略があります。同盟締結後僕はせっせと鉱石を運ぶから適正者作ってください。これを秘密裏に行うには油断させるのがベストです」
「上手く行くかもしれない。今の状態を不安に思ってる幹部達が多いから」
「あれ馬鹿な戦略なのでは?」
「先送りだと分かってると思うよ。頭の問題じゃない心の問題ね」
「いろいろありましたからね。僕もようやく立ち直ってきたところですから。じゃお願いしますね。当分鉱石運搬屋なので成果は聞けると思います」
「勝算はあるの?」
「実は無いです…、ただマスター僕を最初最悪な形で引き込もうとしたのを忘れずにそれよりはマシです」
「いやー面目ない」
国境を越えてネリーと話していた。
「勝算は無いといったけど、僕には勝算がある」
「どんな?」
「ネリーが居る」
「どういう事?」
「何か倒す方法無い?」
「え私?」
「うんだからネリーが勝算」
「なんて他力本願」
「それは違うよ。僕の剣がすごいのは考える剣だからって思ってる。それを生かしてこその適正者では?」
「屁理屈臭いけど、分かったよ。重力効果のエリスはさ彼女戦い方がパターン化してるあそこを突く、最初の重力攻撃を外されると彼女ってかなり弱いんじゃないかと見てる。前は接近戦に持ち込んだけどあれベストじゃない。彼女重力軽減も使えるから。あの時自爆的に自分を巻き込んでもケンジをとめるべきだった」
「えそれやばいじゃん?」
「だからそれに対してもう考えてある」
「ネリーさんスゲー」
「空間歪曲を使ってケンジの見える姿をずらす。これで彼女は困惑するからそのすきに殺してしまうと良いよ。ただこれかなりの技量だから今のケンジには無理。後さケンジって2つだと思い込んでるでしょ?」
「なんかあるの?」
「ある、風の効果がある。これ上手く使えば空が飛べる。竜巻で飛ばされるとか聞くでしょ?あれ」
「ちょっとまったそれ飛ぶとは言わないよ」
「それを上手くできるように練習する。あの重力どこまで範囲があると思う?」
「どういう意味?」
「上空にもあの効果あるのかな?って事」
「でもそれ賭けジャン」
「良いんだよ。保険空間歪曲って技量が低いと対した光の屈折にならない。相手との距離が近いと実像と虚像の距離も近づいてしまう。なおかつ空を飛ぶのはいろいろ他に使えるからね。そもそも暗殺が目的でしょ?その時にだって使えるんだよ」
ネリーやっぱすごいんじゃないか?と思えてきた。剣の性能を正確に把握している。考えてみると彼女自身だもんな。
「ダンクはね、あれ思ったより弱いんじゃない?」
「えどうして」
「思うんだけどじゃ何故スミスの万年2位だったの?」
「いや分からない」
「当時時間が無かったからあまり追求しなかったけど、資料見ててスミスの攻撃は効いてるんじゃないか?と思えてきた。あの二人の試合時間が長すぎる。これが異常だと思ってた。ただその答えが分からないから奇策にしただけ」
「どういう事?」
「確かにケンジの攻撃を唯一防ぐけど、逆にダンクの攻撃ってどうなの?」
「効くわけ無い」
「そうしつこいぐらい互いに連続攻撃したら圧倒的にダンクが不利なんじゃない?」
「僕の攻撃が100ぐらいだとして、ダンクに1にされるとしても、ダンクの攻撃は0.1ぐらいだから僕の勝ち?」
「そういう事、ケンジの防御力もランキング上位だからね。それに対してあの低い攻撃力じゃ0に近いと思うよ、ケンジそれよりはマシでしょ」
ダンク騙された。良く考えたらじゃスミスどう勝ったんだよ?って話しになるわな。
「スミスはまあがんばりなさい…」
「何それ」
「オーソドックスな攻撃型だから空間屈折は2度目は無いとして真正面からぶつかるしかないよ。一つだけアドバイス上げると、あれって直線的な狭い範囲の攻撃だからそれを逆手に取るんだよ。相手の光を曲げようとすると2度目だから対処される恐れがある。だからエリスに使う奴を使う。ただし、それほど離れて無くて良い。そこがエリスより楽なんだよ。それに対してこっちは範囲が広い爆裂だから。お互い打ちまくれば良い。そうすれば多少ずれててもなんとなるケンジが勝てるから」
「だから爆裂をひたすら極めろ?」
「そうだから頑張りなさいなの。いつものケンジで良いの」
僕は他事で考えないようにしてたけどあの3人に憎悪があった。もし立場が違ったら確実にそいつを殺せる。それぐらい3人掛かりって強さってものを無視していた。僕はなんだかんだ言って折角取った最強に拘っていたんだな。
僕は帰ってスグにダンジョンに何度ももぐって大量の鉱石を得た。これをすぐにまたボルスに届けた。




