ノーム
近辺で一人暮らしのばあさんを見つけたので、押し入って食料当面の金品などあさる事にした。まず一発本当に威力の弱い炎弾をぶつけて、加減が下手だったけど昔から最初に覚えたこれだけは出来た。その後面食らってる間に剣を喉につきたてた。
「おいばあさん、今すぐ食料と金品をよこせ」
家の中に入らせて近くにあった縄で縛った。ネリーと二人で食料を袋につめて金品を物色していたが老婆の一人暮らしそれほどすぐに大金が見つかるわけじゃない。当面のお金は手に入ったのでさっさと立ち去ることにした。そうするとネリーが
「ちょっとこのままにするの?殺したほうが良いよ」
「君何言っての…」
僕はあきれてばあさんの縄をほどいてやった。
「ネリー僕は絶対にその意見に反対だ。いくらなんでもそれはやりすぎだ。ごめんよばあさん。僕を思っての事なんだよ。出来たら誰にも話さないで欲しいって無理かな…」
ばあさんは肝が据わってるのか、最初は面食らっていたようだけど、段々僕らになれて来た。
「変な強盗さんだね、良いよ誰にも話さないでおいてあげるよ」
《そんなの信用できるわけないよ》
僕は奪ったお金も当面必要な分だけにして後は返して立ち去ろうとした。
「食い物だけあれば良いなら、事情さえ話してくれれば当分置いてあげても良いよ」
「本当?」
僕はネリーと頭の中で相談した。ネリーは人化しても体に触れれば剣のときの様に声に出さずに会話が出来た。
(多分さ、ベルヘムの情報がこの辺に届くのに時間が掛かるんだよ。しばらく情報が届くのを待ってそれが僕が危険になるものなら逃げれば良いんじゃない?)
『正直呑気だと思うけど、どうにも動きが取れないのは確か』
(それにさ多少僕目立つんだよな)
僕は日本人の顔立ちで回りの西洋風な顔立ちの人達の中で浮いてしまう部分が合った。全く居ないってわけじゃないけど、少数派なのは確か。ランキングかけ上がっていた頃は目立つ容姿が逆によかったのだけど今となってはそれが裏目に出ていた。
「おばあさんじゃお世話になります。今までの非礼本当に申し訳ありませんでした。先ほどの炎火傷などしませんでしたか?」
「ああびっくりしただけで怪我は無いよ。それにノーム・ノースって名前があるんだばあさんはやめて欲しいしそんなかしこまらなくて良いよ」
僕は事情を話した。ネリーはそこまで言わなくてもとは思っていたようだけど。話し終わるとノームは
「すまんね、私はそういう話には疎くてケンジに教えてあげる話は特に無いよ」
次の日から僕は畑仕事を手伝いながら、ネリーはどこで捕まえてきたのか?分からない魚や獣を取ってきて、その後すぐに情報収集に出かける日々を繰り返していた。今思ったけどネリーって僕に較べてかなり生活力あると思う…。こんな日々が数日が過ぎたある日ネリーが有力な情報を持ち帰ってきた。
「どうやらケンジ死んだ事になってるね」
「えええーー」
確かに考えてみると自分の爆風に巻き込まれて消滅はありうる。僕も彼ら殺す気の自爆覚悟の大技だったから。ただ彼らが知らなかったのはネリーの存在だと思う。ネリーが救い出してくれなきゃ確かに僕は不味かった。ただネリーが人化しなきゃ消滅はさすがに無いんだけどね…。
まだまだ全容はさっぱり分からないけど、どうやら冒険者ギルドが真っ二つに割れて上位ランカーと下位ランカーで争ってるらしい。決着がどうなったのか?そのあたりはさっぱり分からない。それが届くのがまだ先の話しだから。ただやばい事だけは分かった。僕が死んだ事になってるという事はおそらくあの3人がそうしたいんだろう。そうなると見つかったら殺される。一人一人ならあんなやつら負けないんだけどな。でも一人ひとりでも多少てこずる連中が3人集まってなおかつ特性を生かした連携とって来るとか無理すぎるわ。
「ケンジ逃げよう。いろいろ分かったのけど、南に進むと別の国に入る。そこはケンジと良く似た容姿の人達が住むらしい」
「よくそこまでこの短期間に分かったね」
「ケンジが以前話してくれたんだよ。ただその場所まで分からなくてそういう人達が居ると」
「ああそんな話し合ったな」
以前この国に住む少数派の僕に似た人達は別の国の移民だと言う話をマスターから聞いていた。僕は自分が容姿でさほどは注目されなかったが不思議だったのでその人達のことをマスターから聞いていた。特に意味も無く雑談としてネリーと話したあの話がこんな所で繋がるとは。
「ノーム本当にお世話になりました。話したとおり僕は見つかるとかなり問題のある人間です。今すぐここを立ち去ろうと思います。ただ何が合っても僕らの話は人にしてはいけません。これは秘密にしてくれじゃないです。ノームの身に危険が降りかかるからです」
「ああ分かったよ。日持ちのする食料とかあるからもってきなよ。ずっと最近干し肉とか作ってたのは私が今持ってる肉と交換だからあんたらが自分で取ったものなので遠慮する事無いから」
他にもいろいろ食料を入れて袋に詰めてくれた。最後にいくらかお金を渡してくれた。
「ノームこれはちょっと」
「貸しだよいつか返してくれれば良いよ」
「ああ絶対に返すから」




