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探偵部誕生 その1

ヒダたちのクラスでは自己紹介の時間になっていた。

「じゃあ、自己紹介していこうか。名前と好きなもの言ってください。」

「好きなものォ?俺の好きなものなんて一ヶ月もすりゃ変わっちまうのに。」

「おれの鉄道愛は一生揺るがないつもりだぜ。」

「あっそ。」

結局ヒダは自己紹介で正直に今気になっていることを言うことにした。

「木曽川ヒダです。好きなことは新しい部活を作ることです。」

「そのまんまだな。」

ヒダは率直なことを言っただけだったがクラスのみんなはとてもウケたようだった。担任の上野も「一本取られた」という顔をしていた。

「立川カイジです。好きなものは鉄道です。特に国鉄型(前回に説明があります)が好きです。その中でもボンネット型の485系が好きで…」

「あァ。メンディー。」

カイジも率直なことを言っただけだったがクラスのみんなはとても引いていた。担任の上野も「こいつめんどくせー」という顔をしていた。

「秋田コマチですっ☆好きなことは自分好みに服をコーディネートすることですっ☆」

「いや、コーディネートっつーか改造だろ。」

コマチも率直なことを言っただけだったがクラスのみんなは唖然としていた。担任の上野も「何もいえねー」という顔をしていた。

自己紹介も一通り済み、教科書も配られたのでもう下校になった。しかしヒダは自分の部活を作るため上野と交渉しなくてはならなかった。

「それで木曽川君はどんな部活を作りたいんだい?多分先生が顧問になるみたいで、できればお金のかからないものがいいんだけど。」

「俺が気になったことを調べる部活です。」

「へっ!?…ていうことは自分で依頼して自分で調べて解決しちゃう探偵になっちまうぞ。」

「まァ、そんなとこですかねェ。」

「だめだよ、そんなの。確かにお金がかかんないけど、もっと人のためになる、結果が残る活動をしてもらうといいんだけど。」

「じゃあ折衷案で、依頼者がいれば何か調べたいことを手伝ってあげて、暇な時は俺が調べたいことを調べるってのはどうです?」

「うーん。仮にそれでいくとしてあと二人、部員はどうするんだ?」

「生涯鉄道オタクの立川カイジと百年先のファッションリーダー、秋田コマチです。」

これを聞いて上野は内心

(クラスの厄介者を他の部活の先生のところで迷惑かけずに済む)

と思ってしまいあっさり

「じゃあ、それでいこう。」

と言ってしまった。

「部の名前はどうするんだ?」

「まァ、調べる部活なんで探偵部なんてのはいかがですかねェ?」

「うん。シンプルだしそれでいくか。」

結局この後、神田校長に交渉した結果

「ボランティア精神があってよい。自分から進んで何かを調べるということもいいことだ。」

ということであっさりと探偵部はできてしまった。

意外とあっさり探偵部はできてしまいました。

普通の中学校ならできませんが…。

まあ、先生たちが甘かったということで。

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