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おとぎばなし ― 鬼哭(きこく) ―  作者: ぽすしち
鳴(なく)の章

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55/71

『土釜(つちがま)』を喰う


         コオオオオオオオオオ

 


 だらりと両手を下げた男の口から、風のような音が通り、『土釜つちがま』の動きが止まった。




「っ、しまった!!」

 線を引き終えぬヨクサが《トッコ》をもちかえ、他のテングに合図をした。


 一斉に急降下するテングたちは、空にあった線をつかみ、前進をやめたそれに、直にまきつけるつもりだったが、黒い男が速かった。



 

         ごきゅるるるるるごぼぼががぼぼぼ



 一気に吸い込まれる激しい音をたて、『土釜』であるかたまりは、数秒で男の口へ飛び込んだ。




 絵師が自分の口元をおさえる。


「・・げえ・・。あれも、喰うのか・・・」


「感心してる場合じゃねえぞ。見ろ」



 坊主が指した、飲み込んだ男の様子は、明らかにおかしい。






 飲み込んだものの混乱が、体の表面を押し上げているようだ。


 立っていられずに膝をつき、波打つ肌が痛むのか、声をもらして顔を覆った。




「あいつ、このまま自滅なんてこと ――」

「ねえだろうなあ」




次、気色悪い変形描写あり。

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