表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
おとぎばなし ― 鬼哭(きこく) ―  作者: ぽすしち
鳴(なく)の章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

54/71

人じゃあ



「あ・・あいつ・・・自分に術を・・」


「元神官どころか、元人間だな」




 絵師と坊主の言葉に、黒い男は戻った腕を、なでてみせる。


「いいや。わたしはこのとおり人間だ。 おかげで、いくら『気』を喰ったとしても妖物になりさがることはないのだ」



 絵師がまさか、と言葉をのむのへ、笑って続けた。



「 ―― ああ、喰ったとも。 わたしはな、『気』が多いものなら、なんでも喰った。ヨウブツだろうと、 ―― ヒトの赤子だろうともな」



「っこ、・・・禁術に、・・つかったんじゃないのか?」


「どうつかおうと、勝手だろう。産んだ女はいらぬと言う」


「・・・おまえ、やっぱり、人じゃねえぞ・・」


「だからなんだ? 人と化け物の差はどこだ?はらんだ子どもを『いらぬ』と売るのが、 人か?」


「そ、れは・・」


「そんなくくりは、いらぬのよ。 わたしはただ、この世で一の『力』を得たいだけ。 あの子どもを喰えば、計り知れぬ『力』が湧くかと思うたが、どうにも邪魔が多い。 ―― ならば、あれは、後でもよかろう。


   ―― おまえ達も天宮にいる人間だ。大臣や、天帝まではいかずとも、 

             

                    サぞ、 うマ いノ だロウ な 」




 おかしな声になったホムラの口が、切込みが入ったように、耳のほうまで開いた。


 真っ黒な口の中がみえ、瞳がぐるりと消えて白目になる。

 


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ