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おとぎばなし ― 鬼哭(きこく) ―  作者: ぽすしち
涕(なく)の章

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41/71

さめたか

自傷すれすれの場面となります。ご注意ください




     ―― そうか。おれが、すべて、わざわいの、もと、なのか




   ――― あとが、ない、  のだ




 あまりにも、たくさんの災いを、引き起こしてしまった。



 包丁をつかむ手がじんじんと、指先まで脈を打つ。

 なにかが、ひどく耳の奥で騒いでいる。




  ――― ああ


  むこうにむけた刃を、おのれにむける。




 ――― とうさん かあさん 里のみんな  リン  それに アシ 


 ――― みんな ごめんね  おれの せいで  


 ――― 天宮のみなさま    



 狙いを定めるように、左の胸に、刃先をつける。




   ――――   スザク    さ ま



          柄をにぎる腕をひいた。





  


              ※ ※







    「シュンカ!!」




 セイテツの叫び声が、くぐもって聞こえた。



 視界が暗い。

 自分の息が乱れ、苦しい。

 



 だが、それよりも ――――。




 「 おう、目がさめたか?」

    坊主の声がすぐ耳元でした。



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