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アリーナとカーリーの妊娠

今日も清々しい朝が来た





「んー良く寝たぜ…………え?」






慶太は朝、目を覚まし上半身を起こすと両手に柔らかい感触があった。





右手はとても柔らかく手が埋まってしまうぐらいで、もう一方の左手は柔らかいがまだ小ぶりの感じがした。




慶太は両手に触れる柔らかい物の正体を目で確認するとそこにはオリーブ亭の女将アリーナと娘カーリーが両脇で寝ていた。二人の美女と一つのベットで寝ていた事実を確認した慶太は一瞬にして石となった。





爽やかな朝にアリーナとカーリの寝顔が慶太の記憶回路を否応なしでフル回転にする。







「ちょっとまって……記憶が……」


「あ、慶太さん、おはようございます」


「んにゃ、おはよう慶太」







爽やかな朝の挨拶をしてくれる二人だが上半身を起こすと更に衝撃の事実が発覚する。









二人とも生まれたままの姿でいるのだ。








これがどういう意味を持つのかは分かっている。だが、致した記憶が一切なくこの状況を受け入れることが出来なかった。






「昨晩はその……お粗末様でした」


「慶太、あたし……惚れたよ……チュ」


「…………」







慶太の脳内はフル回転を超えてオーバーレブしそうになっていた。




慶太はこの宿の親バカイケメン主人クレスにどう言い訳しようかで頭がオーバーヒートしそうになる。







「えっと、慶太さん……実はできちゃったみたいなんです」


「あたしも実は……慶太との愛の結晶がここにいるんだ」


「…………………………」






ポクポクポク……チーン





慶太の思考回路は停止した。





言い訳の余地はない。なぜなら愛の結晶という証拠まで作ってしまったのだから。






「あの、不束者ですがよろしくお願いしますね、あ・な・た」


「慶太、ううん、慶太パパ、あたしと一緒に幸せになろうね」


「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」






慶太は魂が抜け出して真っ白になる。





爽やかな朝、小鳥のさえずりが聞こえる中、慶太はただただ茫然と空を見つめる。






完全に停止した思考回路が無意識レベルで肉体を動かす。窓際にいき何となく空を見上げる。




すると、突如にして物凄い強く光り輝く点が高速でこの町へ迫ってきていた。その強く光る点は街の上空で停止して町に暮らす全ての人々に恐怖を植え付けるために建物を破壊し始める






真っ白慶太はすぐさまその敵の対処に当たる。新しいヘルメットを被ってトランスフォームを行う。だが、あまりにもやる気の出ない慶太はもっさりとした動作で宿から出ていき対処に当たる。






「やーめーろー」






真っ白慶太は一切覇気のない声で敵に忠告を入れる






「なんだその声は、私は魔王だぞ、強いんだぞ」






魔王と名乗る魔王、自称魔王は強いぞアピールをして攻撃を繰り出している









「あー、はいはい」


「なんだ、そのやるの無さは」








そんな慶太に声援が飛ぶ







「あなたー頑張って!」


「慶太パパ、素敵、応援してるよ」








宿屋の窓からいつもの服に着替えているアリーナとカーリーの声援が慶太のやる気を呼び起こす。








「そうだよな……父親になるんだよな……」







慶太のやる気メーターがぐんぐんと上がっているのがわかる。拳に力が入り彼の周りには得体のしれないエネルギーが漏れ出していた。






「ほほう。やっと本気になったか。面白い!お見舞いしてやろう、我が魔王が放つ直々のスーパー魔法を」






自称魔王は短い詠唱を唱えてすぐさま魔法を放つ。激しく舞い上がる粉塵と音が慶太を包む。その凄まじい音と爆風がその魔法の威力を物語る。






「おいおいおい、マジか」






想像以上の威力に驚く慶太






「流石、魔王といったところか」


「ハハハ、どうだ我が力は」






自称魔王は得意げにスーパーな魔法に驚く慶太に胸を張って威張る。だが、そんなすごい魔法をサラリと受け流す慶太をほめる人物がいた。






「あなたー素敵ー」


「流石、アタイの慶太パパ、かっこいいよ」


「おう!」






宿屋の窓から薄いピンクのネグリジェ姿で応援してくれていた。二人の美女に応援され慶太は戦闘に力が入る




しかし、意気揚々として目の前の自称魔王を倒してやろうと思った矢先に激しい衝撃が慶太を襲う。凄い勢いで蹴り飛ばされ地面に叩きつけられる慶太。






だが、視界に入ったログに衝撃の事実が浮かび上がる









ダメージ2を受けました。経験値5.000が入ります

ジョブレベルがたくさん上がりました。








慶太は吹き飛ばされながら何度もログを確認した







「あは、あはははははは!」







慶太は少しばかり様子がおかしくなった。それもそのは、あり得ないぐらいの経験値を得ているのだ。それも一撃で!






慶太は先ほどの衝撃の正体を見るために上を見上げる。上空には自称魔王と同じような格好をしたのがもう一人いた









「ハハハ、我は魔王を超える魔王だ」


「兄さん!」









どうやら先ほど美味しい攻撃は兄魔王の攻撃だったようだ。









「フフフ」









不気味な笑いをする慶太










「どうした?気でも触れたか」


「いやいやいや、兄魔王、最高だよ。お前こそ俺が探し求めていた強敵だ」


「ふん、やせ我慢もそれぐらいにしろよ」


「やせ我慢?そう思うなら……」










慶太は兄魔王にクイクイと手招きをする。







「来な」








その手巻きに腹を立てる兄魔王。










「いい度胸だ、後悔するなよ!」


「兄さん、補助魔法を」


「頼む、弟よ」









弟の魔王は兄魔王に能力強化魔法を掛ける










「行くぞ、必殺バーストラッシュ!!!」










兄魔王の瞬間移動はとても洗礼されたものだった。慶太の加速状態でも一瞬にして懐に飛び込んでくる兄魔王。振り上げた拳が勢いよく慶太の腹部に直撃。慶太は物凄い轟音と共に吹き飛ぶ









ダメージ5を受けました。経験値10.000が入ります

ジョブレベルが上がりました。







パッシブスキル ランダムカウンターが発動しました








今回はすぐにカウンターパンチが発動してしまいこれで終わってしまうと思う慶太。






はぐ〇メタルのように美味しい経験値増加イベントだったと思ったのが終わると思うと切ない気持ちになる。しかし、カウンターパンチを受けても兄魔王は倒れないのだ








「ハハハ、素晴らしい、どうやら口だけではないのは確かなようだ」







兄魔王は自分と同等の相手に出会えて感情が高ぶっていた。しかし、それは慶太も同じだった。






「ハハハ、その言葉そっくりそのまま返してやるよ。お前は最高だよ」


「減らず口を」








兄魔王は慶太への攻撃をする。物理的な攻撃がこれが素晴らしい威力だ










ダメージ5を受けました。経験値10.000が入ります

ジョブレベルが上がりました。


ダメージ5を受けました。経験値10.000が入ります

ジョブレベルが上がりました。


ダメージ5を受けました。経験値10.000が入ります

ジョブレベルが上がりました。


ダメージ5を受けました。経験値10.000が入ります

ジョブレベルが上がりました。









パッシブスキル ランダムカウンターが発動しました





「グハ」






見事に決まるカウンターパンチだが






「ふん、まだまだこれから」


「いいねー」







カウンターパンチを食らってもまだ兄魔王の攻撃の手は休まることをしない。慶太は対等に戦え経験値が大量にもらえる相手がいることに喜び戦闘を楽しんでした









ダメージ5を受けました。経験値10.000が入ります

ジョブレベルが上がりました。


ダメージ5を受けました。経験値10.000が入ります

ジョブレベルが上がりました。


ダメージ5を受けました。経験値10.000が入ります

ジョブレベルが上がりました。


ダメージ5を受けました。経験値10.000が入ります

ジョブレベルが上がりました。










パッシブスキル ランダムカウンターが発動しました








こうして兄魔王の攻撃を受け続ける慶太。しかし、慶太もカウンターパンチを放ち兄魔王はダメージを受けていた。それでも攻撃の手を休めない兄魔王。








「いい、いい、最高に良い気分だ!」


「貴様は仮面をかぶった変態か!」


「あと少し、あと少しなんだ」








慶太のあと少しは本当にあと少しだった。もうすぐで慶太の念願のスキル「神のメモ帳」が手に入るのだ。








ダメージ5を受けました。経験値10.000が入ります

レベルが上がりました。









パッシブスキル ランダムカウンターが発動せず、キャンセルされました

ランダムカウンターがクリティカルカウンターに変化しました

クリティカルカウンターが発動します。攻撃力がアップします








なんとランダムカウンターが進化してしまったのだ。見事なまでのカウンターパンチが決まり兄魔王が大ダメージを負う









「くっ、無念」











兄魔王はクリティカルカウンターにて撃沈した。慶太はすぐさま個人情報を確認する。







名前 慶太

種族 ???

年齢 35

職業 遊び人


Lv1

JLv199


身長1.70

体重61000


能力言語理解 

神器使用権限

※チェンジ機能追加

トランスフォーム(髭眼鏡)

※高い防御力を誇る

トランスフォーム(ヘルメット)

※防御力低下、攻撃力微増

オートカウンター











ジョブレベルは199となりスキル獲得の200まであと1だった。







「ちょっとまて、こら……あと少しあと少しなんだ!」








倒した本人が立ち上がれと首根っこを捕まえて活を入れる。








「頼む、あと一発本気で殴ってくれ、頼むよ」








しかし、もう時すでに遅しで兄魔王は幸せな顔をしながら天命をまっとうしていた。









「ち、ちくしょう、あと1なんだ、頼むよたったあと1でいいんだ」








かなり悔しそうにする慶太。だが、悔しがる慶太に朗報というべき存在がマップに移る。慶太はそれに素早く反応した。











そして、マップに映った敵は瞬時に慶太の背後へと回り込む










「うちの息子どもが世話になったみたいだな」


「おまえは?」


「我は兄魔王を超えた存在、超魔王」


「超魔王……」


「貴様の命、わたしがもらい受け、息子たちの……」


「ごちゃごちゃうるせえ、さっさとかかってこい」


「死に急ぐ奴だ」











慶太は確信した。













これはもう絶対にレベルがアップすること間違いなしだ。




しかし、何故かすぐ隣にカーリーが現れる。慶太の肩を掴んでゆすりながら、意味不明なことを言い始める






「慶太、起きて」


「ん?カーリーか、少し待ってくれ」


「いつまで寝てんだよ、早く起きな」


「何を言っているんだ、カーリー、大丈夫、お前ともアリーナさんとも結婚するからさ」


「じょ、じょ、冗談じゃない、誰があんたとそれよりも起きないと遅れるよ」


「え?」







チュンチュン









小鳥のさえずりが聞こえる






慶太は気が付くとベットの上にいた。ベットのわきではカーリーが慶太の肩を揺らして起こそうと頑張っていた






「あれ?超魔王は?」


「ちょっと慶太、何言っているの?」


「……」


「寝言いってないで、早く起きてよ、ご飯、冷めちゃうよ、それに今日は取引の日でしょ?」


「……」


「何ぼーっとしているの?慶太、大丈夫?」


「……ああ」


「その……慶太、さっきの、そのあたしと……」


「ん?」


「あ、やっぱいいや、アハ」







何か言いかけたが小走りで部屋を出ていくカーリーはいつもと違う様子であった。だが、慶太はカーリーの様子など気にもしなかった





頭の中で超魔王は夢だったことはすぐに理解した。ただ、それを気持ちが受け入れることを拒む慶太であった。






「ゆ、ゆめ……?」






その後、慶太は身支度を済ませいると何やら不穏な視線を感じた。慶太自身、誰の視線か理解しているのであえて振り向くことはしなかった。




ただ、慶太が宿を出るときに少しばかり宿が騒がしかった。





「旦那様落ち着いてください。旦那様、旦那様!」






慶太は空を見上げる。今日もいい天気だった。

貴重な時間を使って読んでいただき


ありがとうございます。




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