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第二話 勧誘されちゃった☆

 はー・・・疲れた。

 違う違う、疲れたんじゃなくて・・・・。

 

 「何だあの生徒会長はぁぁぁぁ!!!」

 

 一瞬感謝しかけた私の心を裏切りやがって!

 ・・・・つーか・・・「絶対来てね」とか言ってなかったか?あいつ。

 あ、説明遅れました。今日は5月10日、つまり私が綾崎雛とであった日の翌日です。

 ・・・・・生徒会室行かないと・・・バラされるよ、ね。

 私は教室から出て、高等部の生徒会室へ向かった。

 っていうか・・・・生徒会室ってなんで学校の最上階にあるんだろうか(もちろん屋上の下)。無駄に遠っ。

 疲労している私をもっと疲労させるかのような長い階段を上り、やっと生徒会室の前に着いた。

 

 コンコン

 

 「入って」

 「あ、失礼します」

 私は生徒会室の中に入った。

 しかし、その部屋の中は私が予想していたよりもひろく、とても物が多かった。

 しかも、

 「何で綾崎先輩一人なんですか?」

 「・・・だって僕一人で十分だし。会計とかいても、邪魔なだけだよ」

 あんたはそこまで有能なのか。

 「・・・ていうか、よくきたね。そろそろ来ないとバラすつもりでいたんだよね。」

 コワッ。この人コワッ!

 「それにしても、広い部屋ですね」

 「そうだよね。おかげで仕事がしやすい」

 「・・・・何でも一人でこなしてるんですか?」

 「当たり前でしょ。それくらいはできないと」

 そのとき、私自身も思っていない言葉が私の口から出た。

 

 「寂しくないんですか?」

 

 「・・・・は?」

 「・・・だから、寂しくないんですか?」

 綾崎先輩は口元を妙に歪ませて言った。

 「僕が寂しいと思う?中学一年の頃からこの仕事やってるけど、一度も思ったことはないよ。」

 「そう・・・ですか」

 はは・・・何を言ってるんだ、私は。この人に常識を求めたってダメだと、昨日確信したじゃないか。

 

 「そんなに僕のことを寂しい人間だと思うなら、生徒会入りなよ」

 

 「・・・・・へ?」

 「だから、入りなよ。生徒会。今なら副会長にしてあげる」

 「え?あの、その」

 「僕の言うことが聞けないの?」

 綾崎先輩は、私の前で弱点ノートをちらつかせている。

 チクショウ!わかったよ!

 「わかりましたよっ・・・・」

 やっぱり、何かの間違いだった。この人も、たまには寂しいとか思うんだなぁ・・・って言うのは。

 こいつはやっぱり、冷酷非道だよ!まったく、お前の血は何色だ!

 「・・・・赤だけど」

 「ひぃ!人の心を読まないでくださいよ!」

 「・・・・思いっきり口にだしてたけど」

 うわぁぁん!私のバカ〜〜〜〜!

 「あ、そうそう。机の上の書類、片付けといてね」

 そういって綾崎先輩は、机の上の山積みになった書類を指差した。

 コレを私にやれってか?

 うわぁぁぁん!副会長なんかやるんじゃなかった!!

 

 

 今日の日記

 

 何かノリで、副会長になってしまったよ。

 あー・・・やるんじゃなかったなぁ・・・。

 余計疲労感が増しました。

 

 

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