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この作品には 〔ボーイズラブ要素〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

ヤンデレ?の惚気話は長い

作者: ゆん

俺こと夢路薫は愛する彼氏サマに軟禁されている。

この学園こと桜小路学園は都会の喧騒から離れた自然豊かな森に囲まれている名門学園だ。例えば頭脳や金、親族関係などなど理由は多岐にわたるが、格好良く言うなれば選ばれし者だけが入れる、入れればステータスが彩る素晴らしい学園なのである。卒業生達の実績、由緒ある歴史、親は鼻高々に他人に自慢できる学園であるが、一つだけ問題がある。それは不純な同性交友、噛み砕けばホモ、ゲイが多く、男だけの痴話喧嘩や性的な事件が多々あるということだ。女子も入れて共学にしたいところだが、学園内の金持ちの層がもし格下の家の子との間に命がめばえたら、もしその人に会社にとって重要な政略結婚相手がいたら大惨事が起きたらと、問題があるので八割方共学にならない。


おっと、話しがずれた。

ん?なぜ彼氏に軟禁されているのか?ああじゃあ次はそれを話そうか。


俺と彼氏、桜ノ宮裕司は、俺がこの学園に入った一年後中学二年からのお付き合いで、今は高二なのでだいたい四年目になる。裕司は才色兼備、文武両道、容姿端麗、他にも平々凡々な俺に似合わない程のチートスペックだ。俺も頑張ってはいるのだが中々差が埋まらない。まあ、愛の深さは俺の方が深いがな!

そんなチートな裕司の家は学園内でも上の方にあるこれまた素晴らしい家だ。が、両親はよくある政略結婚で外面だけ良くて、家に帰ればギスギスした仮面夫婦だった。裕司の母は耐えきれなくなって家を出て行ったらしい。夢見がちなふわふわしたお嬢様だったらしく、裕司に散々泣きついては貴方だけよ。と少なくとも日に一回は言っていたらしい。で、父親には空気同様の扱い、使用人には腫れ物扱いをされ、唯一信じて慕っていた実の母親はいなくなる。そして極め付けに父親が再婚した義理の母や兄弟達からの冷遇。学園に入ったら何か現状が変わるかと期待してみたが、あの派手派手しい顔とあまり他人への接触が無かったためにコミュニケーション能力が低いということから、格下からは遠巻きに見られ同等からは嫉妬、格上からは邪魔と認識された。嗚呼!輝かしい学園生活なんて裕司君には無かったのです!(笑)みたいな?そんな絶望してた裕司の前に現れたのが俺ね。

で、で、藁をも掴む勢い、ちょっと使い方違うか?まあ凄いスピードで俺に傾倒したワケ。自分で言うとナルシストみたいだけど。そんな情熱に負けて今付き合っているんだけど、唯一信じていた母親に幼心を傷つけられ、また愛する人が自分の手からぽろぽろ落ちていくかもと不信感がある裕司君。いろいろ考えた結果俺を監禁しようと決意をした。けど俺のことも信じていない訳では無いし信じたい。どうしようか迷った末に俺を軟禁することにした。らしい。

軟禁と言っても、今この通り外にいるから本格的ではない。裕司が部屋に帰った時は部屋にいて、今みたいな授業中はGPS機能付きの携帯を渡されて盗聴器をつけた状態で場所を言えば外出ができる。と言っても勿論学園内だけだし、一般の生徒がいる場所は禁止されている。許されているのは、例えばこの部外者立ち入り禁止の特別塔の屋上庭園や裕司が所属する風紀委員用の部屋、秘密の図書館ぐらいになる。


ん?束縛されて苦しくないか、?


はは、これで苦しいといったら俺らの関係は恋人同士でなくなるな。答えはそんなこと無い、だ。あまり今現在の生活に支障が無いという理由もあるが、裕司の全てが俺に向いている、俺のことを好き過ぎて暴走してしまうなんて、素晴らしいだろ?自分だけしかいらないなんて不毛で子どもみたいな戯言を言われたら優越感でぞくぞくする。性格がひん曲がってる?そんなこと無いさ。大多数の人は好きな人から愛されて執着されて嬉しくない筈がないんじゃないか?だって自分のものなんだぞ。恋焦がれていた人が。憧れの高嶺の華が周りの他人を一切気にせず存在を無視して俺を選んでくれた。

今の状態からじゃ信じられない信じたくはないがフられるとしたら凡庸な俺が裕司にフられる。そうなったら裕司の足にすがりついて感情を撒き散らして、俺の身体は開発されてもうおまえ無しにはいられない!って叫ぶ予定にしている。


そういえば、こんな話長々と聞かせてしまってごめんな。俺は他人から良く言われるのだが話が脱線しやすいようなんだ。あと結論が無いともよく言われる。結論なんてただたんに話をしたいだけだからいらないと思うんだけどな。転入生クンはどう思う?まあ人それぞれ、十人十色とも言うから人の意見を聞いたって治すつもりも無いがな。

ああ。もうこんな時間か。もう少し君と話ていたかった、と言うより君が聞き上手だから俺がベラベラしゃべっていたかった。そんないい子な君に忠告だ。特別塔の四階以上は一般生徒の立ち入りを禁止している。許されているのは、生徒会と風紀委員、そしてこの二つの委員の生徒に許された生徒だけだ。君は転入生だから今日は許される。けど二回目の無断進入は許されないよ。たとえ君が学園長の親族でも、だ。これは差別でもえこひいきでも無い、学園の長い歴史の中で生まれた慣習法とブルジョアジーの生徒達の寄付金への等価交換だ。まあVIPルームみたいな?

今度何時会えるかわからないが会えるといいな。最初の方に言った通り俺は半ひきこもりだからあまり外にいないし、この会話は裕司に許可を取っていなかったから強制的にベットとお友達にされるかもしれない。これからの学園生活が君にとっていいものになることを祈っている。あまりおいたはしないように、な?前の学校みたいに嫌われて転校するのがオチだ。なんで知ってるっかって?そりゃあ転校生がどんな奴か吟味して邪魔だったら排除するため、って言ったら笑う?





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