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第十四話

ここからは書きだめではなくなったので書き方が少し変わってる恐れがあります。

気になるところがありましたら遠慮なくお願いします。

 「ほんっとうにすみませんでした!」


 不慮の事故のすぐあと、ミキに連れられてどこかの部屋へと案内されていた。


 そしてすぐさまダイビング土下座。

 これをリアルにやる日がくるとは思わなかったよ……


 ちなみにサクナには風呂に入ってもらっている。

 時間の限りがあるしこれ以上土下座しているところを冷たい目で見られたらこうふ……辛くなるから。


 「いや、あまり気にしてないからいいんだよ?」

 「そんなわけにはいきません! 曲がりなりにも一国の王女の着替えを覗いてしまうなど言語両断! しかし故意ではなく事故なのです! ですから……」

 「ですから?」

 「お願いします……無礼による打ち首とかはやめてください……死にたくないです!」


 もう一度渾身の土下座。

 謝罪している時の方が相手の目を見て話せるという情けない現状だがそれは今に限ったことではない。

 なぜならそれが俺の個性だから。

 まさしく社会不適合者。

 謝り続けていく処世術をすでに身につけているとは。


 ニートだから社会に出ることないけど。


 「だーかーら、別に怒ってないの! わかる?」

 「ならいいんですけど……」

 「そこまで見事な土下座されるとボクまで申し訳なくなるからさ! だから大丈夫!」


 そう言って俺の頭をポンポンと撫でるミキ。

 やめてくれ、そういうのは好きなやつになるものだ。


 と、心の中で思いながらもなされるがままになる俺氏。

 だって照れて発言なんてできませんしおすし。


 「さて、カズヤもお風呂入ってきなよ! もうすぐ城の人達も入ってきちゃうよ?」


 ふと脳裏に風呂に入っていたら知らない人たちが入ってくる図を思い浮かべる。


 ……地獄だ、早くしなきゃ。


 「あ、でも次はメイドさんたちの時間割だから入ったままだとお得かもよ?」


 そういいながらニヤニヤしているミキの頭に手刀を放つ。


 「いったいなー! 女の子の頭を叩くなんて何事なの!?」

 「俺は一人称がボクって言う奴を女子としては見れん」


 ボクっ娘好きに需要はあるもしれないが残念ながら俺にはないんだ。


 ……なんで俺はこんなに自然に話せてるんだ?

 土下座したからなのか? なら初対面の人に土下座から入ったら会話できるな!




 引かれて終わるだけだ、却下。


 「んじゃ風呂入ってくる。またな」

 「あ、後で話があるから部屋行くねー」


 そう言って手を振るミキを傍目に風呂へと急ぐ。

 メイドさん祭りは天国だが知らない人だらけという時点で却下だ。

 いや、知ってる人でも論理的に考えて却下だけどね?


 「サクナはもうそろそろ上がってるくかな……」


 呟きながら扉を開ける。

 そこにはついさっき見た光景が広がっていた。

 詳しくいうなら肌色が、端的に言うなら裸の美少女ことサクナがいた。


 もう一度思い返してみよう。

 脱衣所にいたミキ、一つしかない風呂場への扉がひとつであり、そのすぐ先には脱衣所、ミキの入っていたらメイドさんが入ってくるという発言。





 ……ここ混浴か?



 「すみませんでしたぁぁ!」


 本日何度目かのダイビング土下座。


 今日は風呂に入ることは無理かもしれないな……


 「カズ兄の…………ばか」


 しっかり溜めてからの罵倒に俺の精神的体力がガリガリ削れていくのを感じる。


 俺が何したっていうんだよ

 …………覗きですねわかります。



 ******


 「やっほー! 来たよー!」


 そう言ってドアを蹴破って来たのはミキ。

 それでいいのかお姫様……


 「あれ? 歓迎されてない感じ?」

 「「そんなことない(よ)」」

 「わー息ピッタリだ、じゃあ遠慮なくー」


 そうして俺たちが座っているソファに向かい合うように配置された椅子に座る。

 ……なぜ向かい側だけ椅子なんだろうか。


 「さて、いいなり要件からいくね」


 真面目な顔してるときは幾分か王族のオーラがあるな。

 よくわからんけど。


 「まず、ひとつ質問。二人は兄妹なの?」

 「……」


 何気ない質問な筈なのに何故か黙り込むサクナ。


 「ねぇ、姫様」

 「なーに? サクナちゃん!」

 「私ね、少しだけ人の考えてることがわかるんだ」


 何故かいきなり自分の特異体質について暴露するサクナ。

 そして笑顔のまま固まるミキ。


 ……なんのことだかさっぱりわからんのだが。


 「はぁ……」


 俯いて大きく溜息をつき、


 「それはずるいよサクナちゃん。そんなチートボクは聞いてないなぁ……」


 いきなり雰囲気が変わった……?

 てかこの世界にもチートって言葉あるのか。


 「んじゃー御託とかは一切抜きにして話すよ。その代わり二人のことも教えてね?」

 「俺たちのことってなんだ?」


 よし、やっと会話には入れた!


 「んー、隠してること全部で! 取り敢えず本当の兄妹じゃない二人がこうやって一緒に行動してる理由とカズヤ君の存在について、かな?」


 ……今なんて?


 「そんなに慌てなくていいよ? 別にボクは君たちに敵対するつもりはないからさ」


 また読心術でも持ってるの?

 存在ってことは……俺がこの世界の人じゃないとでもわかってるような口ぶりだな……


 「さて、ボクの要件から話させてもらうよ。まず一つ目はボクの王族としての立場の剥奪」


 初っ端から凄いの来たなおい。


 「二つ目はこの国からの脱出を手伝って欲しいんだ。僕の要件はこれだけだね」


 チラリとサクナに目を遣る。

 この要件を言うことはわかっていたようで考え込んでいた。


 かく言う俺もどう判断するべきか悩んでいた。


 なにせ要求された難易度が高すぎる。

 よく知らないが王族としての立場の剥奪なんて一般人の俺がなにかしたところでできる気がしない。

 というか一番の理由としては


 「めんどくさい……」

 「なぁ!?」


 ほんとこれなんだよ。

 サクナの親父さんの件でここまで来て、なんとか王宮に潜り込むことはできた。

 あとは問い詰めるでもなんでもして知りたいことを知ればいい。


 しかしこの王宮での生活は便利すぎる。

 当分はここにいたい。

 てか一生このまま過ごしたいと思うまである。


 「こんな美少女がお願いしてるんだよ!? 男の子ならボクのお願い聞いてくれるよね!?」

 「自分で言うなよ……」


 というか美少女なだけでいうことを聞くならサクナのお願いを全部叶えることになる。


 ……あれ? サクナのお願いを拒否した記憶がないんだが?


 「まさか断られるとは思はなかったよ……」


 ふっ、俺の引きこもり力を舐めていたな。


 「こうなったら最終手段を取るよ」

 「なんでもやってみろ」


 今の俺は完全最強っ!


 「覗かれたの、言うね」

 「貴女の望み、全て叶えさせていただきます」


 ……死にたくはなかったんだよ。

 許してくれサクナ。


 「……なんかこうなる気がしてた。カズ兄だもん、しょうがないよね」


 どんどん下がる好感度……ギャルゲーなら攻略は不可能だな。


 「??」

 「いや、気にするな」

 「依頼した理由なんかは後から話すから二人のことも教えてよー!」


 先程よりは多少柔らかくなった態度でこちらに話しかけるミキ。


 さっきの真面目バージョンとどっちが素なのかは測りかねるな……


 「えっとね」


 無駄な考察をしているあいだにサクナが説明し始める。

 特に訂正すべき点もないので静かに聞く。


 親父さんたちのあたりからミキの表情が曇り始めてこの城に来た理由まで話し終えた頃には申し訳なさと同情が入り交じったような複雑な表情を浮かべていた。


 「大方予想通りではあったけどそんなにひどいことになっていたんだ……」

 「おい、予想通りってどういうことだ?」


 聞き流すことができない一言がミキの口から漏れる。


 「その言葉の通りだよ。サクナちゃんのお父さんたちの一件は全てこの国が悪い」

 「……説明して」

 「この国が研究していたのはエネルギー事情について。そこで着目したのは魔王っていう存在なんだ。

 魔王は莫大な魔力を持っているからそれを有効利用すればエネルギー問題は一気に解決する。

 そうして考えたんだよ」


 少しの間が空き、悲痛に顔を歪めながら言った。


 「魔王を人工的に生み出そうってね」

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