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side” 颯太

颯太視点ですよ。

この小説は違う視点からもやります。

同じことを繰り返すわけではないので、楽しんでいただけるかと…。

では、どうぞ。




ちわっす。柳瀬(やなせ)颯太(そうた)です。


この白桜高校にはバスケで来たんだけど、まさか、なるが此処に来てるなんて思わなかった。

あいつはもう、スポーツをやめたと思っていたからーーーーー。



賑やかな教室に足を踏み入れると、直ぐに分かった。

俺より30cm近く小さいなるの後ろ姿は、まぁ特に何の特徴も無いが、中1からの付き合い(勿論友達としての)で後ろ姿で分かった。

なるは普通の女子高生より、やや小さいと言ったらいいのか、まぁ1番小さい訳でも無いが、まるで俺から見れば小動物のような存在だ。

なるも俺の存在に気付いたらしく、あっ!となった。

理由は簡単だ。なるが両腕を広げて、顔を輝きで染めていたからだ。

この状態のなるになると、知ってる人なら誰彼構わず抱き付いてしまう癖がある。

やっぱり、さっきのは訂正。小動物じゃない、猪突猛進するイノシシだ。

素早い動きで抱き付かれた俺はと言うと、正直言ってこの状況の対応に困った。

中学の時なら、なるの癖は皆が知っていることだったから笑って終わらせれたけど如何せん、此処(きょうしつ)には知らない人が多い。

別になる自身がこういう事をして来るのが嫌では無くて、ただ、TPOを(わきま)えて欲しいのだ。


俺だって、慣れたは慣れたけども冷やかされるのは慣れない。

今だってまだなるに抱き付かれている為、女子からは小さい悲鳴。周りの男共からはヒューヒューと指笛を鳴らし冷やかされる。


なるもなるで自分が冒した失態に変な汗がダラダラ滝の様に見えた。あ、幻覚か。

俺はその場を鎮める言葉が脳内を過って、なるは俺の言葉に便乗し自然に離れた。

名残惜しい様ななるの温もりが消えて行くのを肌で感じていると、後ろから小声で「なぁに変態なこと考えてるの?」と、声調で啓だと分かった。


小声な為、なるには聞こえなかったみたいだが、啓は俺の右パンチを軽々と交わして何事も無かったかの様になるに話しかけている。


「ったく…」


変態なことなんて考えてねーし。

啓の言ったことにぶつくさと文句を言っていると、またなるがあの状態になった。


俺はなるを止めるべく強行突破。顔を片手で鷲掴みにして止めた。

啓は中学と同じ様に腕を広げてなるが抱き付くのを待っていた模様で口の端を尖らせながら、ボソッと言った。


「ヤキモチ?」


にっとした笑顔を見せながら横目で俺を見やる啓の頭を叩こうとしたがまたも躱され、「なぁんで、止めちゃうのかな?そーちゃんには迷惑掛からないのに」と、意味深な言葉を言われた。


「だぁれがヤキモチだ。公衆の恥を食い止めてやったんだろ」


そう、あの場面で俺が止めてなかったら公衆の恥だろう。

自分が言ったことに同意しながら、ある女子が目の端に映った。


ボブでなるよりも少し背の高い女子。一瞬見ればふんわり癒し系?なんだと思うけど、俺は見た。

あの女子の鋭い眼つきがなるを刺している所を。


その女子はなるに近付き、まるで猫なで声の基本の様な声で俺達を見た。なるに話しかけていたのに。

ちょっと不審だな…と思って見て見たが至って変な所も無く、それ故なんだかやっぱり誤解されてるらしくなるがきちんと解いてくれた。

まぁ、なるが俺達の事を未だ友達とランクアップしてなかったことにダメージが来たが、その後だ。

ボブの女子の顔が変わったのは。なんだか自然の笑みなんかじゃなく、目が笑ってない笑み。


「うわぁ、あの子猫かぶるの上手だねぇ。」


半ば感心と言った様な口調でボソッと言って来た啓に、確かになんだか言っちゃあダメだが猫かぶりな気がした。


誤解も解けて、場が何故か静まってしまった時、右手を上げて場を持たせた男が現れた。

って、隼人かよっ!

隼人は家が隣の幼馴染みってやつだ。何でも気が合って、同じものを好きになるがスポーツだけは隼人はサッカー。俺はバスケ、と分かれた。


なるが隼人に話しかけると、なるのことを美久と下の名前で呼び、隼人がメガネを外した。

え、何してんの隼人(コイツ)。今どき女子の顎掴む奴なんて初めて見たわ。

隼人はなるの顎を掴んで何をするわけでも無く、直ぐに離して俺の所に近付いて来た。


「颯太、んな怖い顔すんなよ。」

「はっ?」


メガネを掛けて俺の肩にポンポンと手を置きニッコリと笑う不気味な奴。


「まぁでも、気に入ったよ。あの子。美久ちゃん?なんか、従順な所が可愛いと言うか」


壁を背にしながら、なるの事を言っている隼人に、ダンッと咄嗟に手が壁を殴った。

自分でも理由が分からず、頭が冷めて行くごとに手の痛みは熱く脈打った。


「あっぶねーな。ど う し た ん だ?」


最後がなんだか意味の含んだ声色をしていて、更に分からなくなった。



早く、隼人の意味に気付いていれば良かったのかもしれない。

そんな想いは、今日が終わると同時に募っていった。





柳瀬(やなせ) 颯太(そうた)


○明るい茶髪で短髪よりも長い。

○バスケが好き,得意

○身長は185cm(巨人)

○誰でも気軽に話せる。友達が多い。

○ナチュラルフェミニスト

○鈍感


次回は面白く無いかもです。

すみません…。



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