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星月夜におやすみを

作者: 菜の花
掲載日:2025/11/10


 日の沈んだ世界も

 静かに呼吸をしている

 すっと吸って

 はぁっと吐いて

 まだ息は白くない


 あと何回あの鳥が鳴いたら

 明日がおはようを告げるのだろう

 羽繕いを終えた鳥は

 いつの間にか闇に消えた

 朝の光はまだ息を潜めたまま


 向かいの家の灯りが眩しい

 明日は中間テストって言ってたっけか

 昨日見た少年の影がカーテン越しに映る

 きっと頑張っているんだろう


 夜の世界は静寂に包まれている

 煩い車のエンジン音も

 はしゃぐこどもたちの声も

 今は何もないままだ


 なんとなく寂しい

 昼間は煩わしく感じるけれど

 なければ少し物足りないな

 黒い夜が胸に落ちて

 なんとなく気持ちも暗くなる


 代わりに煌めく星月夜

 ぼくらの願いを受け取ってくれる

 そしてそっと抱きしめてくれる

 昼は目立とうとしない彼らは

 暗い夜道を照らしてくれるんだ


 やさしいね

 本当に、やさしいよね

 ぼくもそんなふうになれたらな


 向かいの家の灯りが溶けた

 もう眠りにつく時間だ

 輝く星たちに願いを渡して

 夢の旅へ出かけてゆくのは

 少しもったいない気がするけれど

 また明日も、会えるよね


 おやすみ、星月夜

 今日もお疲れさま

 夜の小さな呼吸とともに

 ぼくはふとんに溶けこんだ

ご覧いただきありがとうございました。


星が輝く空に、おやすみ。


誰かに届きますように。

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― 新着の感想 ―
朝の光はまだ息を潜め、夜の静寂の中で、明日中間テストのカーテン越しの少年の影がとても印象的です。 やさしい眠りにつく星月夜のひとときが、心に残りました。読ませていただき、ありがとうございます。
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