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ヴィランが戦隊ヒーローに潜入してみた  作者: 夏川冬道
ミカヅキハイランド編
13/38

ヒーローとヴィランの遊園地デート

――ミカヅキハイランド駅。

 葉月涼太と上里春風は駅の改札口を出て、ミカヅキハイランドの入り口に立っていた。

「葉月さん、ミカヅキハイランド楽しみですね。昨夜ネットでミカヅキハイランドのアトラクションをいっぱい調べましたよ」

 春風はメモ帳を涼太に見せびらかすように見せた。

「凄いはしゃぎようですね……まるで修学旅行前で眠れない子供のようてす」

 涼太は春風を呆れた顔で見つめていた。


◆◆◆◆◆


涼太と春風はミカヅキハイランドのどのアトラクションに乗るか考えた。

 春風はジェットコースターを完全制覇したいと主張し、涼太はホラーハウスに行こうと提案した。二人はじゃんけんで対決し、結果は涼太が勝利しホラーハウスに行くことになったのだ。


「ホラーハウスはそんなに怖くなかったね」

「薄暗いだけでしたね」

 ホラーハウスに散々な感想を述べた涼太と春風だった。

 そこに小さな女の子が涼太にぶつかって尻餅をついた。

「ウワーン!」

 泣き出した女の子。涼太は懐からハンカチを取り出した。

「お嬢さん、大丈夫ですか……このハンカチで涙を拭いて」

 女の子は素直にハンカチを受け取って涙を拭いた。

「キミ、パパとママはどこにいるのかな?」

 春風は優しく女の子に聞いた。

「パパとママは……はぐれちゃったの」

「この子は迷子のようですね。迷子センターに連れていきましょう」

 涼太は春風にアイコンタクトをした。

「キミの名前を教えてくれない?」

「楠木……愛日」

「まなびちゃんね……お姉さんたちと迷子センターに行こうか」

「本当に迷子センターに行けばパパとママに会えるの?」

「大丈夫だよ」

 こうして三人は迷子センターに向かうことになった。

 道中、春風と涼太は愛日に色々と質問してみたが答えはまちまちだった。人生経験の未熟さ故だろうと二人は判断した。

「春風お姉さん……愛日、観覧車に乗りたい」

 愛日の視線の先には観覧車があった。カラフルな外装で夜になるとイルミネーションがきらめきそうな電飾が施されていた。

「いいね……愛日ちゃん、一緒に観覧車に乗ろうか」

 春風は愛日のワガママに同調した。対して涼太は困ったような笑みを見せた。

「上里さん、迷子センターに向かうことが優先でしょう」

「ええ……そんなこと言ったら協力関係を見直そうかな」

 春風は意地悪そうな口調で言った。これには流石のブシドーグリーンもタジタジのようだ。

「仕方ないですね……一回だけですよ」

 涼太はあっけなく折れた。協力関係が解消されたら今までのことが水泡に帰すからだ。


 ミカヅキハイランドが誇る大観覧車『ティアムーン・ホイール』、その観覧車から眺める大パノラマは乗車したものに感動の涙を流す。という大げさなキャッチコピーのミカヅキハイランドの目玉アトラクションだった。最近はジェットコースターに人気を奪われがちなのが玉に瑕だ。

 涼太と春風と愛日の即席トリオはティアムーン・ホイールの前に立っていた。係員は少し訝しげな表情で三人を見たが笑顔でゴンドラに送り出した。

 三人を載せたティアムーン・ホイールはゆっくりと動き出した……。

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