報告会
あれから4日後、ダンジョン会館の受付にいる。
待つこと10分、あの人が担当者か。
「どうも風間さん、わたしダンジョン協会の宮元と申します」
名乗りながら名刺を差出してきた。
「風間です、どうぞよろしくお願いいたします」
初めて、名刺を貰った。
俺、名刺なんか持ってないしーと考えていると。
「キル免許証を、このカードケースに入れ首から掛けて下さい」
「今から行く報告会場は、4階になります」
「3階以上は、規制エリアなっており」
「他の部屋へ誤って入ると、警報が鳴ります。注意して下さい」
エレベーターで4階に降り、会場に入る。
巨大モニター下端に椅子が4脚あり、そこへ案内される。
そして、タブレットを渡された、報告内容が見られるっと言われた。
「後20分で始まります。終わったら私が迎えに来ます」
「それまで大人しく待ってて下さい」
「はい、お願いします」
宮元さんは、会場奥へと行ってしまった。
会場には、多くの人がデスク上のモニターを見てヒソヒソ話ている。
しかし、多くの人がこっちを見ているようで恥ずかしい。
タブレットを見る、そうこうしていると横の椅子もうまった。
見てみると偉そうにしていた研究者だった、軽く会釈しておく。
司会進行者の声が、始まったようだ。
椅子に座っていた人が巨大モニター横の壇上に行き話だした。
「ダンジョン内での、銃器や電子機器の使用不可は常識です」
「しかし、本当に常識でしょうか」
「動力がゼンマイの時計が動くのに、ライターの火がつかない」
「その原因究明が私に課せられた研究です」
などなど・・・
内容は
地上で起きる科学反応などをダンジョン内でも反応するかの検証。
▼例えば:カメラ使用
フイルムのISO感度を変えての撮影・・・・失敗
遅い・早いシャッタースピードで撮影・・失敗
絞り値(F値)×シャッタースピード×ISO感度を変更時の撮影
なども失敗(適正露出無視での撮影など)
検証対象8205
ダンジョン内の物を分析
▼例えば
空気・石は、地上の物と代わりがない
ドロップ品は、分析不可で試行錯誤中
かすかな望みが有るような話をして終わった。
それに対して質疑応答がなされた。
次の報告者が壇上に上がり、話し出した。
「わたしは、魔石の研究をしております」
「エネルギーとしての研究でなく」
「ダンジョン内での武器としての研究です」
「RPGで魔法使いが使うロッドです」
「魔石を握った状態で光の光魔法を使用すると、眩しい光源として魔石がひかることが発見されました」
「回復魔法も同じく回復効果が、数段上がることが立証されました」
「他の攻撃魔法で同じことをすると発動者に負傷する恐れがある為」
「武器の発案に至りました」
「A-1図が雷魔法用ロッド設計図になります」
「指向性を絞る為、形状をA-2図で示すようになっています」
「材質は、絶縁機能があるセラミックAAGです」
「発動時、親指に触れる銅線に雷魔法を少し発動。銅線が魔石と繋がっている為、先端から魔法発動」
「その威力は数倍になります」
などなど・・・報告された
その後、質疑応答がなされた。
前の報告より活発な質疑応答に終わった。
次はあの研究者だ。
前の報告者が戻ってきた。
早速話しかけることにした。
「わたし、風間と申します」免許証を見せる。
「防御魔法を取得しています」
「今の報告内容だと私の魔法は、うってつけだと思うのですが」
名札を見ると高橋と書いている。
興味を持ったようだ、話も弾みドンドン話を進めいく。
話の内容も膨らみ、決め事を話していると。
壇上の研究者が戻って来た、えー終わったの。
俺、要らなくねー
宮元さんがきたので高橋さんと3人で少し立ち話。
宮元さんに先導されて別室へ行く。
そこで決め事の話を再開し具体的に話を詰めてゆく。
▼ 暫定的に決まった事柄
俺は、1ヵ月魔石10個(1年間)を研究用に提供
試作品の魔石も提供
試作品の実証レポート提出1ヵ月1回(1年間)
研究所側は、試作品の作成と提供
ダンジョン協会側は、武器・防具に使用する魔石の使用許可
試作品内容
武器
ナイフ2本 魔石2個
防具
ヘルメット 魔石1個
胸部防具 魔石1個
ブーツ 魔石2個