スラム
アルカ城壁都市には、幾つかの教会や神殿が建っている。
エルフは宗教に興味はなく、迫害などしない只放置している。
アルカ城壁都市には多種多様な種族が住着いている。
なので種族が信じる教会が幾つか建っていた。
図書館での情報は粗方読み終わった、情報に偏りが多く。
それに変わる情報源として教会を選んだ。
俺はその教会で直に聞かず、信徒に聞いて廻った。
直に聞くとトラブルを招く割合が大きいと思ったからだ。
ホビット族が信仰するのが農耕神シボットであった。
ホビット族全体が共同体で食物供給の一端や思想をまとめている。
ホビットのみのホビットの為の宗教が農耕神シボット。
拠点:ナグラ農耕国
人族の宗教の1つでムドー教は1人が教えを啓いたと。
受託を語った使徒であり、最後にして最大の預言者とされる。
ムドーは飽くまで神からの代弁者でしかなかった。
ある人類のために人類のなかから選ばれた存在に過ぎない。
そもそも神自体が時間と空間を超越した絶対固有であると。
その教えを3冊(天の書・地の書・下の書)にまとめた。
その教えを守るのがムドー教。拠点:連合アルタ
人族の宗教のもう1つでブララ教の発端は。
災害や飢餓に苦しむ人々を救うってきた占い師が徐々に力を付け。
大きくなったのがブララ教であり。
次の導きを諭している。
生きる目的を導く・人々の存在意義を導く・幸福へ導く
拠点:サライ王国
俺は魔王について知りたかったが、それに繋がる話もなく。
如何すれば良いか迷っていた。
商業ギルドに来た。
商談の話をして、最後に情報屋の紹介を頼んだ。
あのメモ帳に書かれた紙切れを渡され。
「そこに行くといい」
路地裏の薄汚れた酒場に来ている。
店主の処へ行き「今日の天気はどうだ」
店主「晴れだったかな雨だったか」
「雨が降って晴れたな」
店主に奥の部屋へ案内された。
店主が椅子に座ったので、俺も向かいの椅子に座った。
「何が知りたい」
俺は金貨が詰まった袋をテーブルに置き。
「魔王について知りたい」
「少ないな」
「情報しだいでもう一つ」
「分かった」
「何時来ればいい」
「10日後のこの時間で」
「分かったよろしく頼むよ」
案外、話が早く終わった。
明日は商業ギルドに書いてもらった地図で都市探索だ。
最初に武器店へ入った、ロングソードやファルシオンなどあった。
レイピアはエルフが良く装備する武器なので沢山ある。
レイピア持って見ると細かな装飾がされていた。
装飾品として価値を高めているのか、片手で容易に扱える。
今度作ってみたいので、観察を念入りにしていたら。
店主が睨んでいたので値段を聞く金貨7枚。
俺は粘って交渉して近くあった2本のナイフを付けさせた。
俺は防具屋を聞くと、エルフは防具を装備しないので店もない。
店を出て、誰も見ていなかったのでレイピアとナイフを吸取る。
ブラブラ歩いていると、悪意の視線を感じた。
後から誰かが近づきぶつかる、手が俺のポケットに入った。
その瞬間その手を掴み上げる、14歳ぐらいの女の子だ。
驚愕と痛みの混じった顔で俺を見る、俺は何だかなーと思った。
そこに10歳ぐらいの女の子が駆け寄り、俺に抱きつきながら。
「お姉ちゃんを放して」
しばらく2人の顔を見続けた、服装も薄汚れた物だった。
「どうしてこんな事した」
小さい子が「お母さんが病気なの」そして泣き出した。
俺は暇だったので。
「俺が治してやろう」
「え!本当」2人の声が重なって聞こえた。
2人に案内されるまま後に続いて歩いていると。
壁の一部が布で覆われ、それを捲ると一人が通れる亀裂があった。
女の子はそこを潜っていく、俺も潜っていくと。
城壁の外だった、そしてスラムが広がっていた。
そのまま付いていく、集合体の家に入り小さな部屋に入る。
女の人が苦しそうに寝ていた、俺は近づき額を触る熱があった。
癒しの光を発動、しばらくすると苦しみも治まり。
眼を覚ました、俺を見て驚いている。
「この人が助けてくれたの」そう言って泣き出し。
2人は抱きついていた、母親も一緒に泣出した。
俺は少しうるっとした、そしてそんな3人を見ているだけだった。
落ち着いたのだろう、涙を拭きながら。
「ありがとうございます」
俺は4つの携帯食とペットボトルをわからないようにだし。
袋を破り蓋を開け渡す、俺が食べて飲んで見せると。
3人も同じように食べだした、妹は嬉しそうだ。
母親がミランダで姉がサリーそして妹がアラサ。
父親は冒険者で母親も冒険者、2人は結婚して2人の親に。
一年前父親が警護中に盗賊の毒矢で死亡。
その後3人はスラム暮らしになってしまった。
そんな話を母親から聞いていると。
アラサが足の悪そうな老婆を連れてきた。
俺に治せと、アラサは真剣な眼で見てくる。
諦めて癒しの光を発動、老婆の足は治り俺の手を握り泣き崩れる。
何度も礼を伸べる、そこへアラサが足を失った男を連れてきた。
大丈夫かなっと思いながら魔石で発動すると足が再生していく。
老婆も男も母親も驚いている、アラサはニッコリと微笑んでる。
スラムに住んでいる人達から金を貰えない、いや無いのだ。
だから無償で次々と治している。
離れた処で見ているのが、ここの顔役だと老婆が教えてくれた。
俺はここの時間に合わせた腕時計を見るといい時間だ。
俺は帰ると言った、明日も来るからと残った人達に帰ってもらう。
壁の亀裂へ来ると、あの顔役が2人の男を連れて待っていた。
「お前は何故あんな事をしている、悪巧みでも考えてるのか」
「悪巧み、そんな事はしない」
「暇だった、あとは成り行きでこうなった」
「お前こそどうなんだ、このままで良いのか」
「俺に何ができる、遣れるもんなら遣っている」
「遣っている、俺から見たら遣ってないな」
「だから手伝って遣る」
「手伝う、お前に何ができる」
「疑問に思うな、素直に遣れ」
「これ以上悪くなるのか、なら遣ってみろ」
「失敗を恐れても何の解決にならないぞ」
・・・
・・・
「分かった遣ってやる」
「この近くに水源はあるのか」
「3キロ先に川がある」
「川近くで畑を作れないか」
「できない事もないがゴブリンが居るから、荒らされる」
「ゴブリン対策次第だな」
「じょあ明日対策を考えとく」
俺は亀裂へ潜る・・・




